マーベル・スタジオ、『ブラックパンサー』チャドウィック・ボーズマンの追悼映像を米公開

『ブラックパンサー』(2018)を手がけたマーベル・スタジオ/ウォルト・ディズニー・カンパニーが、大腸がんのため逝去したチャドウィック・ボーズマンへの追悼映像を公開した。
この映像は、マーベル・スタジオが映画のプロモーションのために以前収録したインタビューや、映画の撮影風景などを記録したメイキングから構成されたもの。『ブラックパンサー』のプロデューサーであるネイト・ムーアは、『42 〜世界を変えた男〜』(2013)のジャッキー・ロビンソン役を感じるチャドウィックに感銘を受けたと語り、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長も「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に完璧にフィットする素晴らしい俳優」と絶賛している。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)公開当時、アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.やキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスに舞台挨拶で迎え入れられる様子に続くのは、シュリ役のレティーシャ・ライト、『ブラックパンサー』監督のライアン・クーグラーがチャドウィックに賛辞を贈るさま。レティーシャが「観客の一人として、彼の目を見つめるのは最高だった」と述べれば、クーグラー監督はチャドウィックの知性や身体能力、経験を称えている。
ナキア役のルピタ・ニョンゴは、チャドウィックがブラックパンサー/ティ・チャラ役に与えた重みとリアリティ、尊厳を語り、エリック・キルモンガー役のマイケル・B・ジョーダンは「僕が17歳のころからの知り合い」だと述べ、「キャラクターに忠実な、最高の仕事をしていると思う」と語った。ラモンダ役のアンジェラ・バセットは、撮影現場で築いた絆について言及し、チャドウィックの目を「母親のようであり、仲間や同志のようであり、天使のよう」だと言っている。
クリス・エヴァンスは「エネルギーにあふれる人で、どの作品でも本当に素晴らしい。内側に高潔さがある」。ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンは「魂のこもった俳優でありプロフェッショナル」「素晴らしいし、とても存在感があるから、全員のハードルがちょっとだけ上がる」とコメントした。ロバート・ダウニー・Jr.は「とても賢く、知性的で、活発な」人物だと言い、役柄への献身を称え、「それが(ブラックパンサーを)文化のシンボルにしている」と語っている。
最後に登場するのは、チャドウィック自身のインタビューの様子だ。「(ブラックパンサー役に)どんな意義があるのかを見ているのは楽しいものですよ。世界に対して何ができているのかな、ああ、本当に意味があることなんだって。現実逃避の場を作るのではなくて、僕たちがうまくやれれば希望を与えることができる。とても意味のあることだと思ったんです」。映像は「いつまでも私たちのキング(You will always be our King)」という一言で締めくくられている。