マーベルから突如解雇の脚本家、1枚のイラストで「X-Men ’97」シーズン2クレジット剥奪されたと主張 ─ スタジオ「内部調査の結果すぐに関係切った」と声明

ディズニープラスで配信されたアニメ「X-Men ’97」で脚本・製作総指揮を務めたボー・デマヨが、作品の配信開始直前に突如として解雇された件について、デマヨが事情を主張している。
マーベル・スタジオは、アニメ「X-Men ’97」が配信される2024年3月20日の直前、デマヨを解雇すると決定。内定していたシーズン2以降の製作からも降板となり、一切のプロモーション活動からもデマヨを除外した。当時すでに取材の予定も組まれていたが、全てキャンセルしたという。
この異例の降板劇の真相は謎に包まれていたが、デマヨはSNSで初めて事情について説明した。「まず、『X-Men ’97』で才能ある素晴らしい皆さんと一緒に仕事ができたことにとても感謝しています」と謝辞を述べつつ、「番組を降板したことで、声を上げなくてはならないと感じました……」と続けている。
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デマヨが添付したのは、2024年6月4日にInstagramに投稿した一枚のファンアート。デマヨがホットパンツ姿のサイクロップスとして描かれているもので、これは6月の「プライド月間」のために投稿されたものだ。イラストにデマヨは、虹の絵文字とともに「ハッピー・プライド!」「#xmen #pride #gaymen #gay #cyclops #art #tuesday」と添えている(デマヨは筋トレを趣味としており、Instagramには普段からトレーニングの様子とともに自身の肉体の写真を多く投稿している)。
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デマヨによれば、マーベル・スタジオからはこのイラスト投稿の後、シーズン2でのクレジットを剥奪するとの連絡があったという。「残念ながら、これは『X-Men ’97』や『ブレイド』での仕事中に僕が苦しめられたトラブルの最新事例となりました」とデマヨは説明している。
整理しておくと、デマヨが解雇されたのは3月のことで、今回主張されているイラスト投稿は6月のことだ。つまり解雇には別の原因があった。解雇後もデマヨの名はシーズン2にも残されていたが、6月の投稿の頃に取り消しになったと考えられる。
マーベル・スタジオは米The Hollywood Reporterを通じ、「デマヨ氏は内部調査の結果、2024年3月に解雇されました。調査結果がひどいものだったため、我々は直ちに彼との関係を断ち切りました。今後彼がマーベルに関与することはございません」と主張している。
また、米Varietyによれば、デマヨには「性的不品行」の問題があり、契約期間中に何度も違反行為を繰り返していたという。デマヨの説明では、イラスト投稿がクレジット剥奪の直接的な原因になったように読むことができるが、実際のところはわからない。
ちなみにデマヨは解雇されてから現在に至るまでのInstagram上で、「X-Men ’97」を祝福するような投稿を続けている。今回の投稿では、「もうすぐ更なる言及をするつもりだけど、より安全で、誇り高く、オタク的な場所を見つけるためにSNSからは一歩引くことにします。お楽しみに」と今後を予告している。
「X-Men ’97」はシーズン3までが決定済みで、デマヨの後継として「ホワット・イフ…?」(2021)脚本家マシュー・チョーンシーが新たに雇用されている。
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Source:The Hollywood Reporter,Variety