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マーベルのテレビ部門、ストリートヒーロー「マーベル・ナイツ」さらなるドラマ化を計画中 ─ 「Disney+」でも新作発表へ

マーベルのロゴ

マーベル・コミックの映像化には、マーベルという巨大企業の異なる部門が携わっている。『アベンジャーズ』シリーズなどマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の映画作品を主導する“映画部門”マーベル・スタジオと、「エージェント・オブ・シールド」(2013-)をはじめMCUの全ドラマ作品を手がける“テレビ部門”マーベル・テレビジョンだ。2018年夏を皮切りに、Netflixが「デアデビル」「ジェシカ・ジョーンズ」「ルーク・ケイジ」「アイアン・フィスト」「パニッシャー」を次々に終了させた今、同部門は次なるストリートヒーローの映像化を計画しているという。

Deadlineのインタビューにて、マーベル・テレビジョン代表のジェフ・ローブ氏は、「現在一番楽しいのは、新たな可能性を探ること。新しいファミリーについて考えたいんです」と述べた。ここには、マーベル・スタジオによる映画作品からドラマを独立させたい意向もうかがえる。

「マーベルのヒーローたちは映画と非常に深い関係にあります。だから『エージェント・オブ・シールド』や『エージェント・カーター』が作られた。どちらの作品も映画に由来していましたし、それぞれの主人公は実際に映画に登場していましたよね。

(ドラマに登場する)次のグループは“マーベル・ストリート・レベル・ヒーローズ”、私たちは“マーベル・ナイツ”と呼ぶこともあります。マーベル・ヒーローが宇宙を救うとしたら、ストリート・レベルのヒーローやマーベル・ナイツは、時には自分自身や隣人たちを救う。何人かはNetflixに出てきましたが、ほかにもそのカテゴリーに属するキャラクターはいますし、まだ登場していないんですよ。」

ここで言及されている“ストリート・レベルのヒーロー”とは、まさにマット・マードック/デアデビルやジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジらがその代表格だった。Netflixによる突然の製作終了は、マーベル・テレビジョンにとっても「不意打ち」で、ジェフ氏をもってしても「完結しないことになってしまった、それ以上のことは言えません」という。しかし、すでにマーベル側は次なる戦略に乗り出しているようだ。

数々のマーベルドラマを発表してきたマーベル・テレビジョンは、米ABC局放送の代表作「エージェント・オブ・シールド」が2020年に完結を迎えるのちも、女性ヒーローを主人公とした新作ドラマを計画中。米Huluではゴーストライダーやヘルストロームの単独ドラマが進行しているほか、「ハワード・ザ・ダック」「M.O.D.O.K.」ほかクロスオーバーを前提とした新作アニメ5作品も企画されている。

ジェフ氏によれば、マーベル・テレビジョンはディズニーの新映像配信サービス「Disney+」でも新作を発表する予定。ただし「Disney+」では、MCUの映画作品からスピンオフする「ロキ」「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」「ワンダヴィジョン」「ホークアイ」(すべて原題)のほか、アニメ作品「What If…?(原題)」も待機中だ。ただし、ジェフ氏は「そっちは映画スタジオ(マーベル・スタジオ)が製作し、配信し、責任を持つ作品です」と述べ、あくまでマーベル・テレビジョン作品は独立したものになることを示唆している。

ちなみにディズニーと20世紀フォックスの事業統合によって、マーベル・テレビジョンにも「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」関連のキャラクターを扱う権利が与えられることになりそうだ。事業統合がもたらしたテレビ部門の新たな可能性について、ジェフ氏は「もうすぐお伝えします」と発言。未知なる企画をいくつも控えるマーベル・テレビジョンの新展開は、これからも随時発表されることになりそうだ。

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Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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