【解説】ゲーム『Marvel’s Avengers (アベンジャーズ)』ヴィランはモードック、インヒューマン病の不安を利用 ─ 開発者インタビュー

スクエア・エニックスのスタジオ クリスタル・ダイナミクスと米マーベル・エンターテインメントがタッグを組んで製作するPlayStation4/Xbox One用(PlayStation 5/Xbox Series Xにも対応予定)アクションアドベンチャーゲーム『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』より、最新情報がたっぷり詰まった新映像「Marvel’s Avengers War Table」が配信された。
この記事では、映像で明らかになった新たな情報や、開発のクリスタル・ダイナミクスへ行ったインタビューの内容をまとめてお届けする。
メインヴィランはモードック(MODOK)
「A-Day」と呼ばれる事件で、世界は激変。アベンジャーズが巻き起こした事故により、サンフランシスコはインヒューマン病とガスの蔓延する隔離地域へと変貌してしまった。
ファンは“インヒューマン病”という表現に反応したことだろう。マーベル世界では、言うまでもなく“インヒューマンズ”が知られるが、もとは惑星クリーで暮らす超人類で、テリジェンミストを浴びて様々なスーパーパワーを得たという出自になっている。ゲームでは、テリジェンミストに相当する気体を浴びてスーパーパワーが備わってしまった人々を“インヒューマン病”と呼ぶようだ。
ハルク/ブルース・バナーは、アベンジャーズを「社会の脅威」であると認めて解散。スーパーヒーロー不在の世界で、人類の新たな代表者となるべく台頭するのがタールトンという男だ。自らもA-Dayの被害者であるタールトンは、科学部隊「AIM」を率いて、インヒューマンへの人々の恐怖心を利用し、「スーパーパワーを持つ者は手におえず、信用してはならない」と世間に訴える。そのタールトンが変貌するのが……、コミック・ファンにはおなじみのモードック(MODOK)だ。
MODOKは「Mental Organism Designed Only for Killing = 殺人専用にデザインされた知的生命体」の略で、極端に大きな頭部と小さな身体が特徴のスーパーヴィラン。開発陣はメインヴィランを選ぶにあたって、「アベンジャーズに匹敵する力や頭脳の持ち主を探し求めていた」と話している。社会の不安を操り、タールトンはその精神で機械を操る。アベンジャーズが未だかつて対峙したことがない、「洗練された脅威」として立ちふさがるのだ。
スーパーヒーローへの不信感を利用するタールトンに対して、カマラ・カーンはスーパーヒーローを信じ続ける10代の少女。彼女は身体を自由に巨大化させることができるミズ・マーベルとして知られ、このゲームではメイン・キャラクターのひとりである。スーパーヒーローに憧れる存在であるから、我々プレイヤー自身を投影するような役どころになるだろう。

カマラは、AIMは人体実験を繰り返す悪の組織で、タールトン/モードックこそがアベンジャーズに汚名を着せようとする黒幕であると考える。かくしてカマラは、長い間解散状態にあったアベンジャーズのメンバーを再集結させ、世界を救うために今一度の「アッセンブル」を目指すのだ。