『ジョン・ウィック』ウィンストン役、前日譚ドラマ「ザ・コンチネンタル」は「観るつもりはない」と辛辣コメント

映画『ジョン・ウィック』シリーズに出演したイアン・マクシェーンは、自身が演じたコンチネンタルホテル・ニューヨークの支配人、ウィンストンの前日譚ドラマ「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」(2023)に複雑な思いを抱いているようだ。米MovieWebにて、その心境を明かしている。
「ザ・コンチネンタル」は『ジョン・ウィック』シリーズ初の実写スピンオフドラマ。ウィンストンが支配人になるまでのオリジンストーリーが描かれ、本家を踏襲したアクションも見られた。一方、ウィンストン以外は基本的に新しいキャラクターで構成され、映画版を観ていなくとも理解できる仕上がりとなっていた。

そんな同シリーズに対し、「観ないでしょうね。そうするつもりはありません」と辛辣なコメントを残したのが、映画シリーズでウィンストンを演じたイアン・マクシェーン。映画シリーズ主演のキアヌ・リーブスやチャド・スタエルスキ監督についても「観ていないのではないでしょうか」と察しながら、こう続けている。
「(内容は)映画とは何の関係もありませんでした。テレビ会社がシリーズにつけこんで、権利を得たということでしょう。私たちには何も聞いてこなかったのに、観たいという気が起こるはずもありません。」
『ジョン・ウィック』の始祖であるスタエルスキ監督は「ザ・コンチネンタル」に製作総指揮として名を連ね、クリエイティブ面は新たなフィルムメーカーに任せた。アメリカでは映画シリーズを配給するライオンズゲートの傘下であるStarzで放送される見込みであったが、のちに権利がPeacockに売却。海外市場ではPrime Videoが配信権を獲得するなど、ビジネス面では紆余曲折を経た。
「ザ・コンチネンタル」に懐疑的な姿勢のマクシェーンは、「あの作品で儲けを出そうという彼らの傲慢さは見当もつきません」と名指しこそしなかったものの、製作、配給に携わった企業を批判。「彼らの成功を祈っています」との皮肉メッセージも伝えた。仮にドラマの製作陣がマクシェーンにコンタクトを取っていたら、その考え方も変わっていたのかもしれない。
『ジョン・ウィック』シリーズからは、「ザ・コンチネンタル」に続く実写スピンオフ第2弾『Ballerina(原題)』が2024年夏に公開予定。映画シリーズ3作目『ジョン・ウィック パラベラム』(2019)に登場したバレリーナを主人公とする物語で、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)などのアナ・デ・アルマスが主演を務める。同作にはマクシェーンやジョン・ウィック役のキアヌも参加することが判明しており、「ザ・コンチネンタル」よりも本家との関連性が高い企画となる模様だ。
このほか、未発表の『ジョン・ウィック』ドラマ版やアニメシリーズも水面下で動いており、ユニバースは積極的に拡大中。つい先日には、スタエルスキ監督がクリエイティブの面からシリーズを統轄する新契約をライオンズゲートとの間で締結したことも発表されていた。
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