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『アベンジャーズ』RDJやクリス・エヴァンスら、10年間の重みを語る ─ 俳優同士の関係は「心の支え」、ファンへの責任感も

アベンジャーズ
© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータ イメージ

アベンジャーズ』シリーズでヒーローを演じてきた6人の俳優は、『アイアンマン』(2008)から『アベンジャーズ/エンドゲーム』まで、マーベル・シネマティック・ユニバースの11年間をどう捉えているのだろうか。

Entertainment Weeklyは『エンドゲーム』の公開に先がけて、アイアンマン役ロバート・ダウニー・Jr.やキャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンス、ソー役クリス・ヘムズワース、ブラック・ウィドウ役スカーレット・ヨハンソン、ホークアイ役ジェレミー・レナー、ハルク役マーク・ラファロによる座談会を実施。そこで、役柄やファンとの関係性の変化について語られている。

役柄と自分のオーバーラップ

MCUの11年間は、それぞれのヒーローが成長し、ダイナミックな変化を重ねてきた時間でもあった。なかでも最大の変化を経験したのは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)で大転換を果たしたソー役のクリス・ヘムズワースだろう。役柄と自分自身がどう重なっていったかという点について、ヘムズワースはこう語っている。

初めて演じた時のほうが、どんな役なのかというのはハッキリわかっていたと思います。それからゆっくり自分が混ざっていって、楽しくなっていきましたね。以前よりも、役柄に自分らしさが出ていますよ。(現在は)役者として扱える、一番ごまかしのない状態だと思います。」

クリス・ヘムズワース
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36201779166/

キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスは、役柄と自分自身の関係について「まったく重ならないなんて、ありえないと思います」と話す。「役を演じていると、常にその人物が頭の中にいるんです。役柄を家に連れて帰ることもあります」と。

「すごく疲れる役を演じている時は、まるで暗い洞穴の中にいるようで、役が抜けるのが待ちきれません。だけど、早く戻りたいという役もある。それがキャプテン・アメリカの楽しいところです。普通は撮影が終わると、本を閉じて次の仕事へ進むものですが、この役の場合は少し中断する感じ。また戻ってくるのがわかっていますから。(出演者同士が)みんな友人になっていくのと同じで、役柄とも友達になっていく。古い友人に会う感じです。」

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

6人の出演者たちは、それぞれ非常に仲が良いことでも知られている。ヘムズワースは「個人的な関係が役柄にも反映され始めていますよね」と述べた。「たとえばアイアンマンとキャプテン・アメリカの関係性なら、クリスとロバートの友情がそのままスクリーンに映っている。僕たちが好む好まないにかかわらず、そういうものが出てきていると思いますよ」

この発言に響き合うのは、アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.によるコメントだ。座談会に同席したマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長に、ダウニーは「意識してるかどうかわからないけど、君が僕たちをこういう状況にしてるわけだからね」と述べたのである。

「君が出会わせてくれたから、僕たちは一緒に大変なシーンを演じて、困難に突入して、お互いを守り、そして心配してる。僕らの小さい人生が、こんなとんでもない試みに、定期的に立ち会うことになってるんですよ。」

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』© Marvel Studios 2018

俳優同士の関わり、ファンとの関係

またブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンは、役柄と俳優それぞれの関わりや、俳優同士の交友関係が、ユニバース全体に与えてきた影響について語っている。

「それぞれの役柄が、それぞれの過去や運命と格闘していますよね。これまでの10年間、私たちは、自分の役が人間として成長するのを見てきました。そこには自分たち自身が反映されていると思うんですよ。10年間で全員が成長し、良い時と悪い時を経験し、お互いの人生を共有してきた、そのことが(全員にとって)あらゆる意味で心の支えになってきたと思います。それは観客のみなさんも同じなんじゃないかって。キャラクターが成長する中に、自分の経験を見てくださったように思うんです。」

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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