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マーベル・スタジオ、2018年新作映画の世界興収が40億ドル突破 ― 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『ブラックパンサー』強し

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サノス
© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

マーベル・スタジオが2018年に劇場公開した新作映画の全世界累計興行収入が40億ドルを突破したことがわかった(2018年9月10日現在、米Box Office Mojo調べ)。日本円に換算すると約4,439億189万円(1ドル約111円換算)である。
いささかイメージしづらい金額だが、2020年東京オリンピックの総収入が4,500億円見込みとも伝えられているあたり、すでにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は今年だけでオリンピック1回分の収入を稼ぎ出してしまったことになる。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サノス
もはや映画界に月落とす勢い © Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

40億ドルという巨額の約半分を稼ぎ出したのは、2008年『アイアンマン』に始まったMCU10年間の集大成『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)である。
ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・プラット、ベネディクト・カンバーバッチ、クリス・ヘムズワース、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソンら豪華キャストが勢揃いし、おなじみのヒーローが一堂に会した本作は、米国興収6億7,880万ドル、海外収入13億6,762万ドル、累計興収20億4,643万ドルを突破(現地時間9月9日現在)。すでに世界各国でブルーレイ&DVDがリリースされる中、米国では劇場公開が未だ続けられているのである。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© 2018 MARVEL

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は世界興収ランキングの第4位に座しており、第1位は『アバター』(2009)の27億8,896万ドル、第2位は『タイタニック』(1997)の21億8,746万ドル、第3位は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)の20億6,822万ドルとなっている。なお米国興収ランキングでは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『アバター』、『ブラックパンサー』に次いでの第4位だ。

『ブラックパンサー』

ブラックパンサー
©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

おそらくマーベル・スタジオもここまでのヒット作になるとは予想していなかったのではないだろうか。MCU初の黒人ヒーロー映画で、アフリカにある架空の国家ワカンダを舞台に、主要キャストを黒人で固めた『ブラックパンサー』(2018)は、劇場公開後から驚異的な収入と評価の高さを示した。
本作は米国興収7億5万ドル、海外興収6億4,679万ドル、累計興収13億4,684万ドルを記録。集大成となった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』をしのぐ米国興収には誰もが驚かされたことだろう。一方、海外興収では『インフィニティ・ウォー』が倍以上の成績を示しており、これが累計興収の大差につながった。

先述の通り、『ブラックパンサー』は米国興収ランキングで『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の9億3,666万ドル、『アバター』の7億6,050万ドルに次いで歴代第3位を記録。世界興収ランキングでは『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)に次いで第9位となっている。

『アントマン&ワスプ』

アントマン&ワスプ
MARVEL/PLANET PHOTOS 写真:ゼータ イメージ

『ブラックパンサー』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に次いで登場したのが、『アントマン』(2015)の続編となる『アントマン&ワスプ』(2018)だ。女性ヒーローとして初めてタイトルとなった新ヒーロー、ワスプ(エヴァンジェリン・リリー)のデビュー戦となった本作は、前2作に比べると“良い意味で”大幅にスケールダウン。軽快なアクション・コメディとしての路線を改めて打ち出した。

本作の米国興収は2億1,481万ドル、海外興収は3億9,540万ドル、累計興収は6億1,021万ドルを突破(現地時間9月9日現在)。さすがに『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『ブラックパンサー』ほどの爆発は見せていないものの、それでもMCU作品としての存在感は示している。しかしながら、『キャプテン・マーベル』や『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』へと繋がる一本だけに、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の観客の3分の1程度にしか観られていないのはいささかもったいない……。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『ブラックパンサー』MovieNEXは現在発売中。『アントマン&ワスプ』は2018年8月31日(金)より全国の映画館にて公開中だ。
ちなみに2019年は『キャプテン・マーベル』や『アベンジャーズ』第4作、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が控えている。この勢い、来年も到底おさまりそうにない…!

Sources: Box Office Mojo, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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