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『アベンジャーズ』MCUスピンオフドラマ、コミックに近い物語のスタイルに ― バッキー&ファルコン、ロキ、スカーレット・ウィッチなど企画進行の報道

マーベルのロゴ

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)が世界中の観客に衝撃を与えた2018年、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)を統括する米マーベル・スタジオは、水面下で新たなる企画を進めている。2019年にディズニーが開始する新ストリーミング・サービスの主力コンテンツとなる、MCUキャラクターのスピンオフドラマだ。主人公の有力候補にはロキやスカーレット・ウィッチの名前が挙げられているほか、すでにバッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーとサム・ウィルソン/ファルコンのスピンオフは脚本家の雇用まで報じられている

これらのスピンオフドラマ企画について、2018年11月5日時点でマーベル・スタジオからの公式発表はなされていない。しかしケヴィン・ファイギ社長は、このたび米The Hollywood Reporterの取材において、初めてストリーミング・サービスでの新企画について言及。「楽しみですね」と語ったうえで、このように自身の意思を述べている。

「ストリーミング・サービスでは、劇場では語れないような物語を描くつもりです。より長い構造を持つ物語で、まさにコミックがそうなんですが、物語が存在すること自体と同じくらい、長い形式を採っていることが大切。でも劇場での体験も継続していきますよ、私たちにはなくてはならないものですから。それに幸運ならば、今後も多くの方々が待ち望んでくださるでしょうしね。」

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ここでケヴィン社長は、MCUのスピンオフドラマを、既存の映画作品よりもコミックに近いストーリーテリングにしようと考えていることがうかがえる。MCUには「Marvel デアデビル」(2015-)などマーベル・テレビジョン製作のドラマシリーズが複数存在してきたが、いよいよマーベル・スタジオも新たな物語の方向性を模索する段階にきているようだ。

一方、ケヴィン社長の「劇場体験も継続していく」という口ぶりからあえて邪推するなら、今後のMCUは、ともすれば映画以上にドラマに軸足を置く可能性すらありそうだ。近年のマーベル・スタジオは年間3本のペースで新作映画を発表してきたが、ここにドラマも複数追加されるとすれば、単純にスタジオとしてオーバーワークだともいえるだろう。『アイアンマン』(2008)から10年をかけて未曾有の展開をなしとげたケヴィン社長は、一体どんな構想を練っているのだろうか。

以前の報道によれば、マーベル・スタジオはMCUの人気ヒーローやヴィランを主人公とする全6~8話ほどのリミテッド・シリーズ(1シーズン限りのテレビシリーズ)を複数検討中とのこと。ライバルとなるドラマシリーズをしのぐほど、高額の予算を投じて製作が行われるとみられている。

Source: THR

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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