『MEG ザ・モンスター』ヒロイン役リー・ビンビン、「サメ映画だから」と出演断っていた ― 撮影中に死にかけた秘話も

ジェイソン・ステイサム主演、2018年の夏を締めくくる海洋パニック映画『MEG ザ・モンスター』(2018)でヒロインの海洋学者スーイン・ザン役を演じているのが、中国の人気女優リー・ビンビンだ。ハリウッド映画には『バイオハザードV リトリビューション』(2012)や『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)などに出演しているが、大作でのヒロインは本作が初めてとなる。
しかしオファーを受けた当初、リーは出演を断っていたという。なんと、その理由は「サメ映画だったから」。米国メディアの取材にて、リーは女優人生初のチャレンジに臨んだエピソードを語っている。

「水中での撮影、やりたくなかったんです」
米The Hollywood Reporterの取材にて、リーは『MEG ザ・モンスター』のオファーをすぐに断っていた事実を明かしている。
「初めて『MEG』のオファーがあったのが2015年で、その時はしっかり考えるまでもなくお断りしたんです。だって、サメ映画だったから……。水の中でたくさん撮影することがわかっていたので、やりたくなかったんですよね。中国では、寒いのは健康に悪いと信じられています。みんな、いつでもお湯を飲むし、温かいものを食べたがるものなんですよ。だからお断りしたんです。(水の入った)タンクや冷たい海で長時間過ごしたくなくて。でも、それからもオファーがずっと来て…。考え直してほしいって。」

その後、リーは『MEG』の出演オファーを引き受けることになる。しかし、その時点で撮影開始までは2週間しかなかったそう。「これは大変なことになるぞ、と心の底から思っていました」とリーは振り返っている。
「セリフを覚えるのに2週間しかなかったってことですよ。私は英語のネイティブじゃないので、英語の脚本を読んで、準備ができたと思うにはすごく時間がかかります。とにかく自分に厳しくしました。毎日ずっと練習して、みんなが休みでゴルフやパーティーに行っていても、部屋で練習していたんです。」
もちろんリーに降りかかる試練は英語のセリフだけではなかった。事前にリー自身が察知していたように、水中での撮影も膨大に用意されていたのである。Stuff.co.nzでは、リーが「死にかけた」という過酷な撮影のエピソードが語られているのだ。
ある撮影中、リーは監督に「そんなに長時間潜れないと思います」と伝えたものの、逆に「15秒長く息を止めてほしい」と頼まれてしまったのだとか……。
「あるシーンで檻に入れられて、水中5, 6メートルまで行かなきゃいけなかったんです。すごく長時間、息を止めなきゃいけなくて。そのシーンを何度も何度も撮り直すことになって、あれは死ぬかと思いましたね。水から出た時に監督がすごく褒めてくださったんですが、私は喋れないほど弱っていて。そこで、本当に死にかけてたんだって心配し始めたんですよ。」

ちなみに壮絶な挑戦の日々を送ったリーにとって、ちょっとした救いになったのは撮影地がニュージーランドだったことだとか。「緑豊かで、すごく美しくて。散歩に行って緑を見てると、リラックスするし、大変なことも忘れました」と話している。
「今ではすべてが最高だったと思っていますよ。だって、私はやり遂げたんだと思えていますから。監督やスタジオ、共演者のみなさん、チーム全体ですごく良く協力できて。みんなが幸せだと思いますね。」
映画『MEG ザ・モンスター』は、2018年9月7日(金)より全国ロードショー。
『MEG ザ・モンスター』公式サイト:https://warnerbros.co.jp/movie/megthemonster/