『スパイダーマン』マイルス・モラレス実写版映画が計画中 ─ 米ソニー・ピクチャーズの狙いとは

『スパイダーマン：スパイダーバース』シリーズに登場する主人公、マイルス・モラレスが実写で登場する映画が、米ソニー・ピクチャーズで準備中であることがわかった。プロデューサーのエイミー・パスカルが、最新作『スパイダーマン：アクロス・ザ・スパイダーバース』のLAプレミアで米Varietyに語った。

アフリカ系とプエルトリコ系にルーツを持つマイルス・モラレスは、ピーター・パーカーとは異なる出自を持つもう1人のスパイダーマンとしてニューヨークで活躍する若きヒーロー。アニメ映画『スパイダーマン：スパイダーバース』でその物語が描かれたほか、人気ゲームの続編『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』でもフィーチャーされた。カナ表記については、映画では“マイルス”、ゲームでは“マイルズ”と表記ゆれがある。

マイルスはこれまで、コミック、アニメ、ゲームで親しまれてきたが、まだ実写作品には登場していない。パスカルはこの度、マイルスの実写化について「実現します」と予告。何らかの企画が水面下で進められていることを示唆した。

マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）の『スパイダーマン』シリーズについて、マイルスの存在が仄めかされた例は既にいくつかある。『スパイダーマン：ホームカミング』（2017）では、ドナルド・グローヴァーがアーロン・デイヴィスの役名でわずかに出演したが、これはマイルスの叔父であり、プラウラーというヴィランとしての顔をもつ。また『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』（2021）では、ジェイミー・フォックスが演じたエレクトロ／マックス・ディロンが、「黒人のスパイダーマンもどこかにいるはずだ」と言及している。

マイルスはピーター・パーカーとタッグを組んで活動する展開が知られているので、実写デビューが実現すればトム・ホランド版ピーターとの共演にも期待がかかる。ホランド自身もマイルスの映画を作ることが「『スパイダーマン』にとってのベスト」と話しており、世代交代の可能性も仄めかしている。