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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』マイケル・J・フォックス、『ワンハリ』観て俳優業引退を考えていた ─「セリフが覚えられない」ディカプリオの役に共鳴

マイケルJフォックス Michael J. Fox
Photo by Teodor Bjerrang https://www.flickr.com/photos/teodorb/25979359076

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで知られるマイケル・J・フォックスは、クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)をきっかけに、俳優業引退を真剣に考えるようになったそうだ。米ScreenRantのインタビューについて、事の経緯を語っている。

フォックスは自身の半生を描いたドキュメンタリー作品『STILL:マイケル・J・フォックス ストーリー』が配信開始となったところ。スターとしての成功と合わせて、長きに渡るパーキンソン病の闘病などにも迫る作品だ。

フォックスは、パーキンソン病の症状として、台詞を覚えることの困難があったという。ドラマシリーズ「グッド・ワイフ」のスピンオフ作品「グッド・ファイト」を撮影していた2020年に、台詞を覚えても、すぐに忘れてしまう事態に見舞われていたと語っている。

「『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、レオナルド・ディカプリオ演じるキャラクターが台詞をこれ以上覚えられないという場面がありました。彼は衣装部屋に戻って、鏡に向かって叫ぶんです。まさに狂気の沙汰で。僕にもそういう瞬間があったんですよ、鏡を覗き込んで、『もうこれ以上覚えられない、もう辞めよう』って思うことが。とても穏やかにね。」

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
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フォックスが語るように、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の当該シーンでディカプリオ演じるリック・ダルトンは、落ち目である現状から抜け出そうと奮闘してドラマ出演に臨むが、必死で準備したにも関わらず、撮影本番で台詞を忘れてしまったことで自暴自棄を起こしてしまう。ディカプリオの鬼気迫る演技は、1人で暴れる様さえもどこか愛おしく感じさせる複雑な凄味に溢れているが、フォックスにとっては他人事ではなく、非常に切実だったのだろう。

『STILL』の予告編映像では、「これが僕なんだ」とパーキンソン病を隠さずに、前に進むことを決意した旨を語っているが、引退を考えたということから、決して一筋縄ではないことが窺える。近年はニューヨーク・コミコンでのセッション登壇やファンイベントの出演などで積極的に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのキャスト陣とのリユニオンでファンを喜ばせてくれているフォックス。これから先も少しでも長く、彼の姿が見られることを願うばかりだ。

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Source:ScreenRant

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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