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「ムーンナイト」オスカー・アイザック、出演契約は本作だけ─ 「もっと観たいと思ってもらえるか、語るべき物語があるか」

ムーンナイト
(C)2022 Marvel

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ムーンナイト」で主演を務めるオスカー・アイザックが、マーベル・スタジオとの間で本作かぎりの出演契約を結んでいることがわかった。MCUでスーパーヒーローを演じる俳優として、出演契約が将来に及ばないケースは珍しいものだ。米Varietyが報じている。

『アベンジャーズ』シリーズをはじめ、複数の作品が相互に繋がり合う巨大ユニバースとなったMCUでは、スタジオ側が出演者に複数の出演契約を結ぶのが基本となっている。かつてニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンは映画9本ぶん、キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスは映画6本ぶんの契約を結んでいたし、多くの出演者が複数の出演契約を締結したことを認めてきた。

インタビューの中で、オスカーは「僕は(本作を)大きなところに戻すことを積極的には考えませんでした」とコメント。複数の出演契約については「“黄金の手錠”離職を防ぐための特別待遇の話は聞いたことがありますよ。だけど僕が引き受けたいものではないですね」と語っている。あくまでも「ムーンナイト」という作品や、主人公のスティーヴン・グラント/マーク・スペクターに焦点を合わせたということなのだ。

「幸いにも僕たちは、この作品に集中しようということで意見が揃いました。これが今回の物語だ、ということです。将来のことは、皆さんに(作品を)好きになってもらえるか、もっと観たいと思ってもらえるか、そして語るべきストーリーが見つかるかに懸かっていると思います。」

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)後に登場した新たなヒーローたちは、多くが再登場を約束された(あるいはそれを十分に予感させる)状況にある。しかしオスカーの場合、本作の後すぐに別の作品に登場することはなさそうだ。2022年6月にスタートする「ミズ・マーベル」は『キャプテン・マーベル』(2019)の続編『ザ・マーベルズ(原題:The Marvels)』に直結するとみられるが、両シリーズは立ち位置が違うのだろうか?

遡れば2021年7月、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、俳優陣との出演契約の在り方を変化させることを示唆していた。当時、ファイギは「(出演契約は)以前とは異なり、企画や俳優ごとに違います。私たちが求めるのは、このユニバースへの参加を面白がってくださる方に出てもらうこと。契約上の義務に縛られるよりも、いろんなことがやれることを楽しんでくださる方に出演してもらうことです」と話していたのである。オスカーが契約を更新するかどうかは、本作の手応えや今後の展開にかかっていると言えるだろう。

ドラマ「ムーンナイト」はディズニープラスにて独占配信中。

Sources: Variety, The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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