マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」イギリスで「最もウザいクリスマス・ソング」に選ばれる ─ 「人気の裏返し」との見方も
クリスマスの季節になると必ず聴こえてくるマライア・キャリー(Mariah Carey)の名曲「恋人たちのクリスマス(原題:All I Want For Christmas Is You)」が、イギリスの調査で「最もウザいクリスマス曲」で1位に選ばれてしまった。英Evening Standardが伝えた。
調査を行ったのは携帯電話会社のHuawei。最新のワイヤレスイヤフォン「FreeBuds」の発売にあたって、「クリスマスシーズン中に聴きたくない曲」投票を実施(調査母数は公表されていない)。その結果は以下の通り。
- All I Want for Christmas is You – Mariah Carey
- Do They Know It’s Christmas? – Band Aid
- I Wish It Could Be Christmas Everyday – Wizzard
- Merry Xmas Everybody – Slade
- Last Christmas – Wham!
- Fairytale of New York – The Pogues and Kirsty MacColl
- Baby It’s Cold Outside – Tom Jones & Cerys Matthews
- Santa Claus is Coming to Town – Jackson 5
- Santa Baby – Eartha Kitt
- Jingle Bells – Andrews Sisters
イギリスで「恋人たちのクリスマス」に続いて苦手とされるのは、チャリティー・プロジェクトのバンド・エイド(Band Aid)が1984年に発表した「Do They Know It’s Christmas?」。日本でも人気が高く、エミリア・クラークとヘンリー・ゴールディング主演で2019年12月6日に映画化も果たすワム!(Wham!)の「Last Christmas」は5位に選ばれた。
もっとも、この結果は人気の裏返しとも言えるだろう。トップ10に選出された楽曲は、クリスマス・シーズンに聴く頻度の高い順番に、そのまま上から「ウザい」順として並べられたようなものだ。米Varietyもこの結果を額面通りには受け取らず、「見方にもよるが、この結果は(「恋人たちのクリスマス」が)クリスマスの定番曲として確立された最後のオリジナル曲であるということを証明しているのでは」とフォロー。実際に、マライアの「恋人たちのクリスマス」は1994年に発表されて以来、クリスマス・シーズンになると毎年のようにチャートインを果たし、2010年の調査では「過去10年で最も再生されたクリスマス・ソング」とされ、2018年には「過去60年で最も高いチャートを記録したクリスマス・ソング」として正式に認められている。
「恋人たちのクリスマス」以降も数多くのアーティストが有象無象のクリスマス・ソングを発表している一方で、全世界で愛され、時に「ウザい」と揶揄されるまでになった楽曲は覚えがないだろう。「恋人たちのクリスマス」が発表されてから25年となった今年も、あのちょっぴり切ないオルゴールのイントロが聴こえる季節がやって来た。
♪All I want for Christmas is you...
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Source:Evening Standard,Variety,The Telegraph(archive),Billboard