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『ザ・フラッシュ』監督「やっぱり、この映画が好きです」「宣伝に問題はあった、それは認めます」

Image by Vinson Tan ( 楊 祖 武 ) from Pixabay

旧DCユニバース末期、“DCユニバース最高傑作”と鳴物入りで登場するも予想外の不振に苦しんだ『ザ・フラッシュ』(2023)。過去のDC作品ともクロスオーバーするマルチバース大作としてファン評価は高い一方、世界累計興収は2.7億ドルで、製作費と宣伝費の回収でギリギリという始末だった。

この苦い経験について米The Playlistに尋ねられたアンディ・ムスキエティ監督は「ただ前に進むだけ。そして、時には逆風もあるし、一生懸命がんばった企画もあるということを理解しただけです」とコメント。「僕たちはあの作品をとても誇りに思っています。良い映画ですからね」。

作品そのものとしてではなく、一過性の話題として消費されることに、監督は複雑な思いでいたようだ。「多くの人があの映画を観なかった。でも、最近はそういうものです。観てないのに、アレコレ語ろうとする。そうやって話題に飛びつく。でも、本当のところはわかっていない。みんな、実際とは関係のない理由で怒っているんです」と胸の内を明かしている。

「もちろん、エズラについての宣伝上の危機があったことは間違いありません。その点は否定しません」。本作の公開前、主演エズラ・ミラーが私的な理由でスキャンダルを起こし、そのために主演不在での宣伝活動を強いられるという制約にも祟られた。

「でも、僕たちはあの映画が大好きです。自信を持ってオススメできます。今となっては些細なことかもしれませんが、宣伝で問題がたくさんあった時に、スタジオからの多大なサポートがあったんです。みなさん全力で取り組んでくれましたし、僕たちも全力で取り組みました」。

ムスキエティは「やっぱり、あの映画が大好きなんです」と繰り返し、作品への変わらぬ愛着を口にしている。「最初から最後まで、僕たちの血と汗と涙が滲んでいます。先週も再鑑賞したんですが、やっぱり、好きですよ」。

以前にもムスキエティは「『ザ・フラッシュ』は失敗しました」と口にしたことがある。その当時は、女性層へのアピールが足りなかったと、作品性とマーケティングの力不足を分析していた

本作公開から程なくして、ジェームズ・ガン主導による新DCユニバースが始動。このユニバースでフラッシュ/バリー・アレンの登場予定はまだ伝えられていない。

『ザ・フラッシュ』では辛酸を舐めたムスキエティだが、DCとの縁は続いている。次回作として、新DCUでのバットマン単独映画『バットマン:ザ・ブレイブ・アンド・ザ・ボールド(原題)』を監督することになっているのだ。『ザ・フラッシュ』でマイケル・キートン版バットマンを描いたムスキエティにとってのリベンジ作ともなるだろう。

Source:The Playlist

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者、運営代表。執筆・編集から企画制作・取材・出演まで。数多くのハリウッドスターに直接インタビューを行なっています。お問い合わせは nakataniアットriverch.jp まで。

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