『マトリックス レザレクションズ』とは別の第4作、ウォシャウスキー不在で「いくつも」企画されていた

世界に革命をもたらした『マトリックス』シリーズが18年ぶりに、『マトリックス レザレクションズ』として蘇った。しかし、『レザレクションズ』のプロデューサーであるジェームズ・マクティーグによれば、『マトリックス』生みの親であるウォシャウスキー監督が不在のまま企画されたバージョンも存在していたという。
『マトリックス レザレクションズ』は、3部作完結後に続編製作を断り続けていたというラナ・ウォシャウスキー監督が、両親の死をきっかけに作り上げた1作。メタ構造が織り込まれたパーソナルな仕上がりが話題にもなっている。
『レザレクションズ』の製作が発表されたのは2019年のこと。ところが、プロデューサーのジェームズ・マクティーグによると、スタジオ内部ではそれ以前より、別の『マトリックス』新作企画が動き出していたそう。マクティーグは米Colliderにこう語っている。
「いくつかのバージョンがありました。どれも上手くまとまらなかったんです。その時、ラナ・ウォシャウスキーが“続編に興味があります”と言ってくださったので、制作側も『マトリックス』の生みの親と共にすることを選んだのですよ。」
まさに2017年には、ウォシャウスキー監督不在の『マトリックス』リブート企画が報じられていた。恐らく同企画も、マクティーグが言及した“いくつかのバージョン”の1つだろう。このほかどれだけの案が存在していたのかは定かでない。
ウォシャウスキー監督とは、2015年のドラマ「センス8」からの付き合いとなるマクティーグ。普段は、監督としての活動のほうが多い人物だが、2020年からはプロデューサー業にも進出した。そのためか、マクティーグは『マトリックス』の新作がいくつも水面下で進められていたことについて、一定の理解を示してもいるようだ。
「興行を生み出すポテンシャルを持つフランチャイズがあれば、常に(新作の)話し合いは浮上します。マーベル・ユニバースが、『スパイダーマン』や『アイアンマン』、『マイティー・ソー』といった作品を繰り返し作ってきたことと同じです。お金を生み出せて、伝えるべき物語があるものなら、続編の可能性は必ずあります。財政的な側面のみから、こういう話をするべきではないとも思いますけれど。」
ちなみに、『マトリックス』フランチャイズの今後については、製作・配給の米ワーナー・ブラザースCEOのアン・サルノフ氏が、ウォシャウスキー監督の意思次第であることを前提に「全面的に協力します」と語っていた。しかし、『レザレクションズ』公開後、ウォシャウスキー監督は更なる続編の製作について「ノー」と答えている。
Source: Collider