Netflix初のオランダ映画、ヒップホップ・コメディ・クライム作品が製作へ

Netflix初となるオランダ発の長編映画が製作されることがわかった。Netflixが正式に発表している。
タイトル未定の本企画は、オランダで最も偉大なヒップホップアーティストになることを目指す男リッチー・リッチ(Richie Rich)を主人公とするコメディ・クライム映画。ある晩、リッチーはティーンエージャーのギャング集団に襲われ、一番の宝物である高級時計を盗まれてしまう。後にリッチーは強盗の際に撮影された屈辱的な映像をインターネット上で拡散され、苦労してやっと手に入れた名声に傷を負ってしまい…。
監督に抜擢されたのは、2019年Netherland Film Festival長編脚本賞受賞作品『De Libi(原題)』を手がけたアムステルダム出身の気鋭シェディ・エル=ハムス。同作でタッグを組んだ脚本家のイェロン・ショールテン・ヴァン・アシャットと共に、脚本にも就任している。製作は、英制作会社Fremantle傘下のレーベルであるオランダの制作会社Fiction Valleyが務める。
エル=ハムスは、この度の発表に際して「Netflix初のオランダ映画を作る機会を若手のフィルムメーカーに与えて頂き、とても光栄です。Netflixとのコラボレーションのおかげで、もっと大きな、世界中の観客のための映画を作るチャンスに恵まれました」と喜びを示した。脚本を務めるあシャットは、本作について「自分が誰であるのかと、オンライン上のアイデンティティが全てである世界で誰になりたいかという2つの間で生じる苦闘を追求します」と述べている。
近年Netflixは、英語作品のみならず、外国語作品の製作・配給にも力を注いでいる。2017年にNetflixは、ドイツやスペイン、イタリアでオリジナル作品を発表するなど、ヨーロッパでの積極的な展開を見せている。その展開地域はヨーロッパだけには留まらず、アルフォンソ・キュアロン監督による米墨(メキシコ)合作の『ROMA/ローマ』(2018)が、アカデミー賞外国語映画賞含む3部門受賞という快挙を成し遂げたことは記憶に新しいのではないだろうか。今回の発表を含め、積極的な展開を見せるNetflixの今後の動向に注目したいところだ。
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