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THE RIVERニュースレター 9月1日号 ─ 『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』レビューなど

THE RIVERのニュースレターです。日々のニュースや話題から注目のトピックを厳選して紹介・解説します。面白い最新情報や、タメになる話まで。THE RIVER運営代表の中谷が担当。

2023年9月22日に公開の『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』を試写で鑑賞しました。『スパイダーバース』シリーズで感じた、「アニメはまだ進化できるのか」という驚きが再び。手描きスタイルのアートはもはや芸術です。

シンプルで共感しやすいストーリーの秘訣は、極めて現代的な小ネタ演出。NYの地下水路で暮らすタートルズたちは、我々と全く同じようにポップカルチャーを愛する仲間として、観客との間に心地よい連帯感を生み出してくれます。

「マンダロリアン シーズン3」「アソーカ」解説

日本におけるタートルズ作品は、2000年代には地上波放送がなく、世代によっては馴染みが薄いかもしれません。1988年生まれの筆者はおそらく90年代初期の地上波アニメを見ており、幼稚園児の頃に憧れていた記憶がある以来(レオナルドを真似て納豆ピザを食べていた覚えがあります)、実は2014年のマイケル・ベイ実写版までほとんど通ることがありませんでした。

つまりタートルズのライトファンと言えるわけですが、『ミュータント・パニック!』を観るとすっかり彼らのことが大好きに。コアなファンはもちろん、あまり馴染みがないという方まで幅広くオススメできる作品に仕上がっていました。それと、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのファンにもオススメ。理由はご覧になると分かると思います。

ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!
© 2023 PARAMOUNT PICTURES.TEENAGE MUTANT NINJA TURTLES IS A TRADEMARK OF VIACOM INTERNATIONAL INC.

きょうの話題

  • 『イコライザー』アントワーン・フークア監督が訴えられる
  • リドリー・スコット新作『ナポレオン』、4.5時間版が存在
  • 『ブレット・トレイン』監督らがスタントマンのドキュメンタリーを製作中
  • 『Saw X』ではジョン・クレイマーの出番が過去最大、物語の中心に

『イコライザー』アントワーン・フークア監督が訴えられる

『イコライザー THE FINAL』のアントワーン・フークア監督が、作品でコンサルタントを務めた人物から訴えを起こされた。

原告は元サンフランシスコ市警のポール・ロサダ氏で、フークア監督とは『トレーニング・デイ』の頃からの付き合い。劇中での法執行や犯罪組織の描写に提言を与えてきたとされる。『イコライザー THE FINAL』でもイタリアン・マフィアや麻薬取引、殺人現場の捜査方法などの描写に関する助言を行なったというが、報酬を与えられなかった。

ロサダ氏がフークアを咎めてメールを送ったところ、「あなたは『イコライザー』に一切関係ない」「あなたには愛とリスペクトがあるが、何の借りもない」との返事が戻ってきたという。

リドリー・スコット新作『ナポレオン』、4.5時間版が存在

リドリー・スコット監督最新作、ホアキン・フェニックス主演の『ナポレオン』には4.5時間のエクステンデッド・カット版が存在するようだ。

実際の上映時間は158分だが、皇后ジョゼフィーヌ役ヴァネッサ・カービーがナポレオンと出会う以前のシーンをより多く増やした“ファンタスティックな”カットがあり、これを劇場上映することが監督の望みだという。

本作はApple+配信の映画だが、世界各地で劇場公開も行われる。日本ではソニー・ピクチャーズ配給で2023年12月に公開予定。仮に4.5時間版が劇場上映されればお尻が潰れてしまいそうだが、“我輩の辞書に不可能という文字はない”?

『ブレット・トレイン』監督らがスタントマンのドキュメンタリーを製作中

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)『ブレット・トレイン』(2022)などの爽快アクション映画製作で頭角を表すデヴィッド・リーチとケリー・マコーミック(2人は夫婦関係)が、ハリウッド映画のスタント・パフォーマーを描くドキュメンタリー・シリーズ『Action(原題)』を製作する。

スタント・パフォーマーたちがいかなる犠牲を払ってアクションに挑んでいるかを、彼らの作品の撮影現場での映像とともに伝える各60分の全6話構成。アクション集団87Northが製作で、現在ポスト・プロダクション中。NBCが海外販売を行う。

ハリウッド業界におけるスタント・パフォーマーの価値は、長年過小評価されてきた。最近では『ジョン・ウィック』シリーズのチャド・スタエルスキが、アカデミー賞にスタント部門を新設するよう呼びかけているなど、風向きが変わってきている。

『Saw X』ではジョン・クレイマーの出番が過去最大、物語の中心に

『ソウ』シリーズ最新作『Saw X(原題)』では、ジグソウことジョン・クレイマーがたっぷり描かれる作品になるようだ。

「クレイマーが物語の中心になる」「他のどの『ソウ』よりも出番が多い」とケヴィン・グルタート監督は予告。これまでの作品でクレイマーはあくまで犯人側であったり、また既に死亡していたりしたが、『Saw X』では物語進行の中央に立つ人物となるようだ。

本作の舞台はシリーズ第1作『ソウ』と『ソウ2』の間を描く内容で、病に犯されたクレイマーに医療詐欺を仕掛けてしまった者たちが犠牲者となる。「シリーズ史上最も壮大、かつ一番怖く、シリーズ最長になる」とも予告されている。2023年9月29日に米公開を迎える。日本上陸にも期待したい。

情報参考:Variety,Empire(Deadline),Variety,Empire

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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