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【ネタバレ】『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』がオマージュ捧げた過去作、『007は二度死ぬ』から『007 ムーンレイカー』まで

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

この記事には、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のネタバレが含まれています。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

『007は二度死ぬ』は、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にも登場する悪党、エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドとショーン・コネリーが演じたボンドとの壮大な死闘を描いた1作。ボンドガールには『キングコング対ゴジラ』(1962)のコンビでもあった浜美枝と若林映子が抜擢され、ボンドに協力する日本の諜報機関のトップ、タイガー田中役を丹波哲郎が演じた。コネリーの和製ボンド姿(原作では太郎さんと名乗られた)も大きな話題となった同作だが、いったいどこに『ノー・タイム・トゥ・ダイ』からのオマージュが捧げられたのだろうか。

これを教えてくれたのは、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でプロダクション・デザインを担当したマーク・ティルデスリー。米Varietyにて、製作当時を振り返ったティルデスリーは「『007は二度死ぬ』で火山(口)が開くところは、間違いなくオマージュです。サフィンの隠れ家で観られますよ」と明かしたのだ。

ティルデスリーが言及している“火山が開く”シーンとは、『007は二度死ぬ』に登場したブロフェルドの基地に通じる入り口のこと。居場所を隠すべく、ブロフェルドの基地は入り口が火山口にカモフラージュされていたのだ。結果的に、タイガー田中や浜美枝が演じたキッシー鈴木ら忍者部隊は、この火山口を強行突破して基地に潜入した。

この火山口の形を思わせるものこそ、サフィンの基地内、枯山水庭園に囲まれた分水池のような円形スポットだ。ここは、基地内に繋がる場所でもあり、ボンドとサフィンとの死闘が繰り広げられた舞台であった。

『007は二度死ぬ』の火山口で基地を隠すという斬新なアイデアを発案したのは、ケン・アダム。第1作『007 ドクター・ノオ』(1962)をはじめ、『007 ゴールドフィンガー』(1964)『007 ダイヤモンドは永遠に』(1971)『007 ムーンレイカー』(1979)といったシリーズ作品の数々を手がけた伝説的プロダクション・デザイナーだ。巨匠スタンリー・キューブリックの作品も多く手がけたことでも知られている。

ティルデスリーによれば、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』におけるプロダクション・デザインは、過去作へのオマージュという枠にとどまらず、数々の独創的発想を考案してきたケン・アダムに敬意を示すためでもあったようだ。『007は二度死ぬ』のほかにも、コンクリートで作られたサフィンの基地が『007 ドクター・ノオ』、毒池が『007 ムーンレイカー』にそれぞれ着想を得ていることをディルデスリーは明かした。

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Source: Variety

Writer

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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