『ワン・バトル・アフター・アナザー』アカデミー賞最有力、『ラ・ラ・ランド』以来14部門ノミネートなるか ─ 新鋭チェイス・インフィニティ、主演女優賞に名乗り

レオナルド・ディカプリオ主演&ポール・トーマス・アンダーソン監督『ワン・バトル・アフター・アナザー』に、“アカデミー賞最有力”との呼び声が高まっている。米Varietyは、本作が『タイタニック』(1997)や『ラ・ラ・ランド』(2016)に並ぶ14部門にノミネートされると予測している。
本作は2025年9月26日の米国公開以前から批評家の絶賛を受け、Rotten Tomatoesでは批評家スコア95%という高評価を獲得。そんななか、本作の映画賞戦略・広報チームは、レオナルド・ディカプリオ演じる主人公ボブの娘、ウィラ・ファーガソン役のチェイス・インフィニティを“主演女優賞候補”として売り込む方針だという。
『ワン・バトル・アフター・アナザー』は、元革命グループの落ちぶれた主人公ボブが、以前の宿敵ロックジョー(ショーン・ペン)にさらわれたウィラを追跡する物語。追いかけるボブと、なんとか抵抗するウィラの双方を同時に描き出す構成だから、なるほどどちらも“主演”というわけだ。

現在、本作からはアカデミー賞の俳優4部門に最大6人がノミネートされる可能性がささやかれている。主演男優賞にディカプリオ、主演女優賞にインフィニティのほか、助演男優賞にショーン・ペンとベニチオ・デル・トロ、助演女優賞にテヤナ・テイラーとレジーナ・ホールだ。
先日、歌手のテイラー・スウィフトは本作を絶賛した際、インフィニティとテイラーを名指しして「どうやって2人はオスカー像を分け合うんでしょう?」と述べたばかり。もっともインフィニティの主演ノミネートが実現すれば、少なくともこの対決は避けられることになる。
もしも俳優部門に6人がノミネートされた場合、これはアカデミー賞史上初の快挙。俳優4部門のすべてにノミネートされた映画は史上わずか15本で、最も新しい例は『アメリカン・ハッスル』(2013)だ。なお、俳優部門に5人がノミネートされた映画はたった4本しかなく、これを達成すれば『ネットワーク』(1976)以来50年ぶりとなる。
果たして現在の評判のまま、『ワン・バトル・アフター・アナザー』は映画賞シーズンを制覇することができるか? Varietyは本作がアカデミー賞の14部門にノミネートされると予測しているが、果たして。いずれにせよ確かなのは、この映画が、それほど大きな期待を集められる傑作に仕上がったということだ。
映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』は公開中。まだ観ていない方は急いで劇場へ!
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Source: Variety