トムヒとティルダ、人外的美しさの共演!大人のヴァンパイア映画『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』に酔いしれる
人間ではない役が似合う女優といえば、間違いなく名前があがるのはこの人だろう。『ドクター・ストレンジ』でのエンシェント・ワン役も最高にお似合いだったティルダ・スウィントンだ。白い肌に中性的で不思議なルックス、まさにこの世のものとは思えない美しさを持つティルダ姐さん。
今回ご紹介したいのはそんなファンタジックな美しさを持つ2人、ティルダ・スウィントンとトム・ヒドルストンが共演しているなんとも嬉しい映画だ。2013年公開、ジム・ジャームッシュ監督作品『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』。
主人公は何世紀も恋人として生きてきた2人の吸血鬼、アダムとイヴ。アンダーグラウンドのミュージシャンとして活躍していたアダムの元に久しぶりに訪れたイヴ、久しぶりの再会を喜ぶ2人だったがある時イヴの破天荒な妹、エヴァが現れて…ゆっくりと変わっていくアダムとイヴを取り巻く環境、そして運命を描いた物語だ。
“美しすぎる”お2人
トムヒとティルダ、吸血鬼役がハマりすぎである。ティルダほど白髪が似合う女性はいないのではないだろうかと思うほど、神々しく輝いて見える。
アダムは黒を、イヴは白を基調とした衣装を身につけておりまるで”陰と陽”のようだ。吸血鬼らしく病的なまでに白い肌となぜか常にボサボサの髪の毛も、トムヒとティルダだと退廃的でおしゃれに見える。吸血鬼役なのだが天使とも悪魔とも見えるような、とにかく”人間離れした”美しい2人を拝むことができるのだ。
この映画はアダムとイヴ、吸血鬼仲間のマーロウ(ジョン・ハート)、イヴの妹のエヴァ(ミア・ワシコウスカ)と登場人物が少ないのだが、それぞれが持つ個性的な存在感で飽きることなく魅入ってしまう。
スタイリッシュな映像美
この映画で美しいのは登場人物だけではない。アダムとイヴが住む部屋のインテリア、街並み、どこを切り取っても絵になるスタイリッシュな映像も魅力だ。
この作品を手がけるジム・ジャームッシュ監督は『コーヒー・アンド・シガレッツ』や『ナイト・オン・ザ・プラネット』など会話劇が特徴的だ。『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』も淡々とした会話劇なのだが、2人のウィットに富んだ会話とこのスタイリッシュな映像美にはため息がこぼれてしまう。
大人のラブストーリー
アダムとイヴはずっと恋人同士だ。離れて暮らしていても、何十年も合わなくても、”量子レベル”で繋がっている恋人同士なのだ。
この映画では”回転” が効果的に使われている。部屋で寝転ぶアダムとイヴ、荘厳な音楽をBGMにゆっくりと回転するカメラ。部屋で手を取り合い、スローなダンスを楽しむ2人。
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