『シャイニング』新作ドラマ「オーバールック」が頓挫 ─ 米HBO Maxが製作断念、Netflixが権利獲得に名乗り

ホラー界の巨匠スティーヴン・キング原作、映画『シャイニング』の舞台として知られるオーバールック・ホテルの知られざる恐怖を描く新作ドラマ「オーバールック(原題:Overlook)」の企画が頓挫したことが分かった。米HBO Maxが製作を断念したと米Deadlineなどが報じている。
本企画は、“呪われたホテル”としておなじみのオーバールック・ホテルを舞台に、『シャイニング』のキャラクターも登場する“スピンオフ的な”位置づけの作品になると伝えられていた。製作には、『スター・ウォーズ』シリーズのJ・J・エイブラムスや「キャッスルロック」(2018-)のダスティン・トマソン&スコット・ブラウンらが集結し、期待も高まっていた。
報道によれば、HBO Maxの幹部は企画に好感を持っていたというが、「現時点では整合が取れない」ことが企画頓挫の理由だという。現在、HBO Maxと製作スタジオWarner Bros. Televisionは、作品の権利売却に向けて動き出しており、買い手としてはNetflixが有力とのことだ。
「オーバールック」は、2019年秋にエイブラムス率いる製作会社Bad Robot ProductionsがWarnerMediaとの間に包括契約を結んだことを受けて発表された企画で、同じ契約内で制作された「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」もシーズン1での打ち切りが発表されたばかりだ。
ちなみに、『シャイニング』関連では、オーバールック・ホテルの起源を描く前日譚映画も企画されていたが、こちらも頓挫していた。オーバールック・ホテルには多くの謎が残されており、いまだに関心を向ける人も多い。Bad Robotのドラマシリーズは脚本が進んでいただけあり、企画の完全消滅だけは避けたいところだろう。
Source: Deadline