ギレルモ・デル・トロ、『パシフィック・リム:アップライジング』自身の構想案を明かす ─「プリカーサーは数千年後の人類」

ギレルモ・デル・トロ監督が生み出し世界中を熱狂させた怪獣映画、『パシフィック・リム』(2013)。その続編『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)でもまた、デル・トロが監督・脚本を続投する予定だったが、様々な理由で企画が難航した結果、『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)の製作に専念するため離脱。プロデューサーとして企画に残留したものの、すでに書き上げられていた脚本が使用されることはなかったのだ。
この記事には、『パシフィック・リム:アップライジング』のネタバレが含まれています。
『パシフィック・リム:アップライジング』では、10年後の世界を舞台に新世代のイェーガーパイロットたちが、地球に再び襲来したKAIJUと戦う姿が描かれた。デル・トロが構想していた物語では一体どんな展開が待ち受けていたのだろうか。
The Wrapのインタビューにてデル・トロは「ヴィランはインターネット2.0のようなものを発明した技術者だった」と構想を明かす。ヴィランの技術者は異世界から信号を受け取っているようで、その異性界に住む相手というのがプリカーサーだったのだ。プリカーサーとは怪獣の創造主のことで、デル・トロによると「プリカーサーは数千年後の未来の人類だと判明する」「彼らは生き延びるため地球を侵略し、テラフォーミングしようとしている」のだという。
また、公開となった続編では、前作の登場人物のほとんどが復帰しなかった。その中で再登場したのが、菊地凛子演じる森マコ。前作ではイェーガーパイロットとして、KAIJUとの壮絶な戦いを制し人類を危機的状況から救った。続編では、イェーガーパイロットから司令官へと成長を遂げて登場。しかし、オブシディアン・フューリーの攻撃を受けて死亡してしまうのだ。
そんなマコについてデル・トロは、「僕にとってのヒーローはマコでした。彼女には生きていてもらいたかっただけでなく、メインキャラクターのひとりであって欲しかったです」と正直な想いを語っている。すでに叶わぬ夢かもしれないが、マコがイェーガーパイロットとして第一線で戦う姿を観てみたいと思うのは筆者だけではないはずだ。