なぜ『ターミネーター2』以降うまくいかないのか?「答えはキャメロンですよ、彼がいないと」とT-1000役

SF映画の金字塔シリーズ『ターミネーター』といえば、初期2作こそが至高である……という論調は、映画ファンの概ねが同意するところであろう。アーノルド・シュワルツェネッガーがT-800を演じた『ターミネーター2』(1991)があまりにも強烈だったこのシリーズは、長い歴史の中で何度か“再起動”を試みてきたものの、やはり1991年の成功を繰り返すことは難しい。
2003年の『ターミネーター3』以降、試行錯誤を繰り返しては、結局のところ『ターミネーター2』の栄光に立ち返ってきた。果たして、なぜこのシリーズは、初期2作ほど機能するのが難しいのか?
2作目で恐るべき液体金属型ターミネーターのT-1000を熱演したロバート・パトリックは米Comicbook.comにて、「他の『ターミネーター』があまり良くないのはなぜですかと聞かれるでしょう」と言及。「その答えは、ジェームズ・キャメロンです。それしかないでしょう。彼ですよ。彼がいないと」と、キャメロン監督の存在が不可欠であったと指摘した。
パトリックが「史上最高の映画だと思います。アクションであり、SFであり、家族の物語であり……ホラー映画でもあるし、終末映画でもある。かなりの要素がある」と絶賛する『ターミネーター2』以降、キャメロンはしばらくシリーズの実質的な製作から遠ざかっていた。2003年の『ターミネーター3』を監督したのはジョナサン・モストウ。本格的に復帰したのは『ターミネーター2』の正統続編と位置付けた2019年の『ターミネーター:ニュー・フェイト』になってのことだが、その頃までにファン層は入れ替わり、リブートを狙った同作は予想外の不調に終わった。
なおパトリックは、自身が『ターミネーター2』に抜擢された時のことも振り返る。「彼が私を起用したのは、私が全くの無名だったからです。ありがたいことに、彼は無名俳優を探していたんです」。
実はT-1000役には当初、有名ロックスターのビリー・アイドルに白羽の矢が立っていた。しかしアイドルが大きなバイク事故に遭ってしまい、走ることができなくなってしまったため予定が変更に。
「私に機会がもたらされ、そしてうまく行った。チャンスを掴んで、映画も成功したのです」とパトリックは運命の巡り合わせを語る。「35年経っても、いまだにみなさんあの映画の話をします。私がどこへ行っても、あの映画があります」。
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Source:Comicbook.com


























