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新バットマン俳優ロバート・パティンソン、就任前から「演じるアイデアあった」 ─ バットスーツ着用秘話、『ダークナイト』ノーラン監督とのやり取りも

ロバート・パティンソン
Photo by Maximilian Bühn https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Robert_Pattinson_Premiere_of_The_Lost_City_of_Z_at_Zoo_Palast_Berlinale_2017_03.jpg

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)『ジャスティス・リーグ』(2017)のベン・アフレックからバトンを受け取り、単独映画『ザ・バットマン(原題:The Batman)』で新たにブルース・ウェイン/バットマンを演じるロバート・パティンソンが、就任までの経緯を米Varietyにて初めて語った。

『ハリー・ポッター』『トワイライト』シリーズという人気ファンタジーシリーズに登場したのち、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(2014)や『グッド・タイム』(2017)、『ハイ・ライフ』(2019)といった小規模な作品に積極的に出演しているパティンソンにとって、バットマン役はキャリア史上最大規模の役柄といっていい。意外にも思われる人選となったが、パティンソンは以前からバットマンというキャラクターに関心を持っていたそうだ。

しばらくバットマンのことを考えていたんです。バカバカしい話なんですが、自分で演じるアイデアがあったんですよ。だからマット(・リーヴス監督)に連絡をしていて。彼は誰からの連絡も受けていなかったんですが、それでも会ってほしいと頼み続けたんです。

『ザ・バットマン』の脚本・監督を務めるのは、『猿の惑星:新世紀』(2014)『猿の惑星:聖戦記』(2017)のマット・リーヴス。既報によると、天才探偵を目指している若きブルース・ウェインが、自分自身の道を模索するストーリーになっているという。リーヴス監督が若いブルースの物語を執筆しているという話は、かねてよりパティンソンの耳にも届いていたようだ。

ところがパティンソンが実際にオーディションを受けるよりも早く、バットマン役の有力候補に挙がっているという情報が米国メディアによって伝えられてしまった。報道を理由にワーナー・ブラザースが自分を選ばなくなるのではないかと考えたパティンソンは、当時について「ブチ切れていましたね」と振り返る。「みんな怒ってたし、僕のチームはパニックでした。あの時は全部台無しになったと思いましたよ」。

出演最新作『The Lighthouse(原題)』のためにカンヌ国際映画祭に出席したパティンソンは、直後にロサンゼルスでオーディションの最終試験に臨んだという。パティンソンは「今までで一番とんでもない経験だったかも」と述べ、バットスーツを着用した感想をこう語った。

「スーツを着て、マットに“変身したみたいだ!”って言ったのを覚えてます。“そうだったらいいなと思ってるんだよ、だってバットスーツを着てるんだから”と言われましたね。すぐにものすごいパワーを感じて、圧倒されました。だけど、すごく説明しづらいんですが、あれを着る儀式はすごく屈辱的なんです。5人がかりで着せられるんですよ。だけど、いったん着てしまえば、“すごい、力を感じるし、強さを感じるぞ”と思うんです。たとえお尻の肉を(スーツの)脚のところに詰め込まれるハメになったとしてもですよ。」

ちなみにバットマン役への就任が決まった日は、ちょうどパティンソンが、クリストファー・ノーラン監督の最新作『テネット(原題:Tenet)』の撮影に参加する初日だったという。ノーラン監督といえば、『ダークナイト』3部作でコミック映画に“革命”をもたらした人物だ。

「奇妙だと思いましたよ。こんな偶然が起こるのかって。すごいことですよね。(ノーラン監督とは)バットスーツについて話したりしましたね。どうすればスーツを着て激しく動けるのかって。」

現在、パティンソンは新たなバットマンを演じるにあたり、「新しいものを取り入れつつ、人を怖がらせない、バランスの取り方を考えたいと思います」と述べている。多くの俳優によって解釈され、演じられてきたバットマンがパティンソンによってどう刷新されるのか、新たなブルース・ウェイン/バットマン像に期待しよう。

映画『ザ・バットマン(原題:The Batman)』は2021年6月25日に米国公開予定。2020年初頭にも撮影が始まると報じられている。

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Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。