原作ではブロンドの白人キャラに配役の「パーシー・ジャクソン」アナベス役、人種差別的なコメントに反応 ─ 「どう演じるのかをお見せします」

実写映画『リトル・マーメイド』(2023)アリエル役やドラマ「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」(2022-)のエルフ役など、白人キャラクターに黒人俳優を起用するケースに対する議論は尽きない。2023年12月20日よりディズニープラスにて配信開始となったドラマ「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」でも、メインキャストの1人、リア・ジェフリーズの起用について一部のファンから反発が出ていた。
リック・リオーダンの同名小説を新たに映像化した本作は、神と人間との間に生まれた“ハーフ”のパーシーが、友人のグローバー&アナベスとともに冒険に出る物語。本作でジェフリーズは、ヒロインのアナベス役を演じている。
原作においてアナベスは「ブロンドの白人」という設定で、映画版「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」(2010)とその続編「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 魔の海」(2013)では、『ベイウォッチ』(2017)「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」のアレクサンドラ・ダダリオが演じていた。よって、黒人であるジェフリーズがアナベス役に起用された当初、人種差別的なコメントが飛び交う事態となった。
これについて、自身の意見を米Essenceに語ったジェフリーズ。「人々が色々なことを言って、私を貶めようとするのを耳にします。あなたは彼女(アナベス)じゃない、アレクサンドラ・ダダリオのように彼女を演じることはできない、とね」とした上で、こうした意見があることに理解を示し、重要なのは「自分らしく演じる」ことだと強調した。
「でもね、彼らは正しい。私は彼女じゃないし、彼女のようには演じられない。でも、私が誰なのか、どう演じるのかをお見せします。私は他の誰かのようになりたいわけじゃない。私らしくありたいし、そのことを他の女の子たちにも分かってもらいたいんです。」
なお原作者のリオーダンは、当初からジェフリーズの起用を擁護している。キャスティング発表後の2022年5月には、自身のブログでオープンレターを発表。その中で、「リアはこの役にエネルギーと熱意を与え、アナベスの強さを発揮してくれる。彼女は新しい世代の少女たちにとって、なりたいヒーロー像を見出せるようなロールモデルになるでしょう」と綴っている。
また米Varietyのインタビューでは、リオーダンはジェフリーズと原作のアナベスとの違いについて言及。「彼女は原作に登場するアナベスのような外見でしょうか?いいえ。それは私にとって重要でしたか?いいえ」とした上で、「どちらかというと、キャストの幅を広げるという意味で、それは大きなメリットでした」と述べている。
多様性という点では、ジェフリーズも自身がアナベスを演じることに大きな意義を感じている。米Entertainement Weeklyのインタビューで次のように語っていた。
「私が演じるのは、髪の色も肌の色も全てが違う、別人のようなキャラクター。それが原型なんです。別人である彼女を私が演じると聞いただけで、“わあ、私はこれから他の女の子たちにインスピレーションを与える存在になるんだ”と思いました。」
「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」はディズニープラスにて配信中。
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Source:Essence,Rick Riordan,Variety,Entertainement Weekly