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ピーター・パーカー / スパイダーマン『アイアンマン2』でトニー・スタークと出会っていた?『アイアンマン』第1作とリンクする設定も判明

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に満を持して参入したピーター・パーカー/スパイダーマンは、ずっと以前からあの世界に生きていた――。トム・ホランド演じるピーター・パーカーの初登場が『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)ではなかったという衝撃の説が飛び込んできた。

では、MCUにピーターが初登場したのはいつなのか……。トム・ホランドいわく、『アイアンマン2』(2010年)のスターク・エキスポのシーンに登場した少年がピーター・パーカーだという。

トム・ホランド公認、マーベル・スタジオ非公認?

『アイアンマン2』のクライマックス、スターク・エキスポのシーンでは、スターク・インダストリーズの競合相手であるハマー・インダストリーズの二足歩行ロボット「ドローン」が暴走。その途中、一体のドローンがひとりの少年に狙いを定める。アイアンマンの格好をしていた少年がドローンを倒そうと左手を掲げたとき、トニー・スターク/アイアンマンがやってきてドローンを撃破。少年に「よくやった」と声をかけて去っていく……。

『スパイダーマン:ホームカミング』のプロモーションで米HuffPostに登場したホランドは、この時、トニーに救われた少年がピーター・パーカーだったのだと話している。

「あれはピーター・パーカーです。つい20分前、ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)と話して確かめました。(『アイアンマン2』の話題は)昔の作品のネタバレになってしまうけど、今ではみんな知ってますよね。ピーター・パーカーが最初からユニバースにいたってアイデアは良いですよ、好きですね。」

しかしながら、米io9のインタビューでは少々異なる事情が見えてきた。ホランドがこの説をファイギ社長に伝えたところ、あくまでファイギ社長は「認めなかった」というのである。ただしホランドは、「これは面白い話だから、僕が責任を持ちます」とも述べている。すなわち、『アイアンマン2』にピーター・パーカーが登場していたという説はトム・ホランド公認、マーベル・スタジオ非公認なのである。な、なんてややこしい…!

マーベル・スタジオ公認、『アイアンマン』とのリンク設定

とはいえ、マーベル・スタジオもピーター・パーカーがMCUにずっと存在していたという設定は公式に採用しているようだ。『スパイダーマン:ホームカミング』のジョン・ワッツ監督は、「MCUの中で育ってきた」ピーター・パーカーと劇中の出来事の関係をこのように説明している。

「大きな出来事がふたつあったと考えるべきです。ひとつは、トニー・スタークが“私がアイアンマンだ”と世界に公表するのをテレビで見たこと。(ピーターには)すごく印象的な出来事だったと思いますよ。それから、『アベンジャーズ』での出来事(ヒーローとチタウリの激突)も大きかったでしょうね。」

ちなみにワッツ監督にとっては、ピーターがMCUの世界をずっと生きていたこと、そして『シビル・ウォー』で活躍したことは『ホームカミング』を撮る上で非常に重要だったのだという。「少年がなぜスーパーヒーローになろうと考えたのかを描くのに時間をかけずに済みました。(『ホームカミング』の)楽しい部分にすぐ入っていけたんです」。

あえて野暮を承知で言えば、トニーの宣言をピーターが見ていたことも、ヒーローとチタウリの戦いにピーターが影響を受けたことも、そしてスターク・エキスポでピーターがトニーに助けられていたことも、すべては後付けにすぎない。しかしこれほどワクワクする後付けが可能になることこそ、マーベル・シネマティック・ユニバースが積み重ねてきた時間の、そして魅力的なキャラクターと作品群の賜物だろう。

映画『スパイダーマン:ホームカミング』は2017年8月11日全国ロードショー。

Sources: HuffPost, io9, Inquirer

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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