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『プロジェクト・ヘイル・メアリー』なぜあの大物女優がカメオ出演?意外と本人もノリノリだった

プロジェクト・ヘイル・メアリー

この記事には、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のネタバレが含まれています。

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』なぜメリル・ストリープが?

本作でゴズリング演じるライランド・グレース博士が遭遇するのは、岩のようでもあり巨大なクモのようでもある、高度な知性を持つ異星生命体ロッキーだ。顔らしい顔を持たないロッキーは、人間のように言葉を話すことができず、音楽的な音階や和音のような響きで意思疎通を図る。グレースはその法則を理解したのち、ロッキーの発する音を英語へと変換するコンピューター翻訳を用いることになる。

そして、その翻訳音声にまつわる場面で、アカデミー賞を3度受賞したメリル・ストリープが、ほんのわずかにカメオ出演しているのだ。いわば“採用されなかったロッキーの声”として、思いがけない形で本作に参加していたことになる。

メリル・ストリープ
Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/32802146504

クリス・ロード&フィル・ミラー監督は米Entertainment Weekly に、この遊び心ある仕掛けの舞台裏を明かしている。撮影現場では、ロッキーの翻訳音声についてさまざまなアイデアが試されていたという。ミラーは「現場では、僕たち自身でもいろいろふざけた声をやっていたんです」と振り返り、「クルーにも声をやってもらって、ライアンを笑わせたり、キャラクターに反応する材料を作ったりしていた」と語った。

ロードによれば、そもそも発想の出発点は「テキスト読み上げ型の翻訳機に、どんな声が最初から入っていそうか」を想像することだったという。その流れから、「メリル・ストリープを呼べたら面白いのではないか」というアイデアが浮上。するとゴズリングが、「彼女は何でもできる」と言ったそうで、その一言が決め手になった。

もっとも、そこからが本当の難関だった。天下のメリル・ストリープに、「異星人の“ボツ案の声”をやってくれませんか」と頼まなければならないからだ。ミラーは、製作パートナーのエイミー・パスカルが『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』などでストリープと仕事をしていた縁を頼りに、協力を仰いだと明かしている。

ロードはこの一連の経緯について、「映画監督たちがあれほど長く先延ばしにしている姿を見たことがない」と笑いながら語っており、いざお願いするまで相当ためらっていた様子だ。しかし実際に依頼してみると、ストリープは快諾。しかも、想像以上にノリノリだったという。

ミラーは、「彼女は本当に楽しくて、思慮深くて、遊び心にあふれていた。ものすごい数のバージョンをやってくれたんです。『もっとやるわよ』『これも試す? あれもやってみる?』という感じで」と、そのサービス精神を絶賛している。

一方のロードも、「鏡の前で“メリル、もしよければ、異星人の却下された声をやっていただけませんか?”と練習するたびに、どう説明すればいいのかと思っていた」と冗談まじりに振り返っている。企画の奇妙さに気後れしつつも、最終的にはストリープ本人がそのユーモアをしっかり受け止めてくれた格好だ。

メリル・ストリープといえば、重厚なドラマからコメディまで自在に行き来する名優として知られるが、まさか“異星人の翻訳音声候補”という形で『プロジェクト・ヘイル・メアリー』に参加していたとは驚きだ。ほんの一瞬のカメオながら、本作の遊び心とクリエイティブな現場の空気を象徴する小ネタのひとつと言えるだろう。

Source:Entertainment Weekly

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Joe Kishi

THE RIVER編集部。ハリウッド大作からインディー作品、アニメーションまで幅広くカバー。魂を揺さぶる瞬間に出会える記事を届けたい。

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