『プロジェクト・ヘイル・メアリー』原作者アンディ・ウィアーにインタビュー ─ 背景にチラッと映る数字も科学考証、数時間かけて計算

ライアン・ゴズリング主演の映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』では、『火星の人』アンディ・ウィアー著による人気SF小説を、『スパイダーマン:スパイダーバース』シリーズなどで知られるフィル・ロード&クリストファー・ミラーが忠実に映像化を果たした。
滅亡の危機に瀕した地球の運命を託された中学の科学教師グレースが、宇宙の果てで同じ目的を持つ生命体ロッキーと出会い、共に命をかけて故郷を救うミッションを描いた感動のSF超大作。THE RIVERでは、原作者であるアンディ・ウィアーにインタビュー取材。映像化にあたっての想いや、知られざる舞台裏を明かしてくれた。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』原作者 アンディ・ウィアー インタビュー
──本作はグレースとロッキーの種を超えた友情を特に重視した作品なのでしょうか?
アンディ:本のもともとのアイデアは、実は5つか6つの無関係なアイデアでした。僕の頭の中の『アイデアファイル』に入っていたものです。やがてそれらを接着して角を磨いたら、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』になりました。エレベーターピッチで言えば、世界を揺るがす結果を伴うバディムービーです。

──本作のプロデューサーとして、ドリューの脚本を読んで、「これはすごい映画化だ」と驚いた特定のシーンや瞬間はありましたか?
アンディ:ええ、ありました。 本の中では、あの昏睡ポッドの中で生き延びるために、DNAに「昏睡耐性」という特別な遺伝子を持っている必要がありました。 しかしドリューは、それを必要としない描き方を見つけ出したんです。 私が考えたような強引な設定は必要なくなり、昏睡耐性遺伝子がなくても、ライランドがバックアップ要員にならざるを得ない切迫した状況を作り出す方法を彼は見つけました。 映画でそれがどう機能しているかを見た今となっては、本でもそのように書けばよかったと思っています。
──映画の中で、クリスとフィルがあなたの言葉を映像化する手腕に圧倒された特定のシーンや映像はありましたか?
アンディ:ええ、間違いなくあります。 エイドリアンから大気のサンプルを採取するシーンで、船を斜め後ろ向きに飛ばしながら大気をイオン化させなければならない場面です。 あれは本当に美しく仕上がりました。 あれを観るのは本当に至福ですね。
──あなたは科学に関する非常に深い知識を持ち、小説の中でその正確性を維持していることで知られています。 撮影現場で、フィルとクリスからどのような科学的アドバイスを求められましたか?
アンディ:ああ、毎日でしたよ。 毎日何かしらありました。 つまり、「船のデザインをこんな風にするけど、これで機能するか? 遠心分離機はどれくらいの速度で回すべきか?」といった大きなことから、細かいことまでありました。 「背景に、タウ・セチからどれくらい離れているかを示すモニターがある。物語のこの時点で、彼らはタウ・セチからどれくらいの距離にいるのか? モニターに表示する数字を知る必要がある」という具合に。
だから私は席を外して、背景にわずか2秒間映るだけのために、何時間も計算してすべてを割り出したりしました。 でも最高でした。大好きなんです、そういうことをするのが本当に楽しいんですよ。
映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は大ヒット公開中。
▼ 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の記事

本物の宇宙飛行士が『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を鑑賞、感想は「芸術は科学を模倣し、科学も芸術を模倣する」「本当に刺激的」 「アルテミス2」宇宙飛行士が鑑賞! 
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ピンク色に輝くアストロファージ、CGナシで撮影した舞台裏 ─ 「まさに映画の魔法」 発想と工夫の勝利 
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』当初は3時間45分あった ─ 「全シーン魅力的だと思っていたが、うまく伝わらないものもあった」 未公開シーン、気になるね 
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』原作者の『スター・トレック』新作企画が却下されていた 最近のスタトレにも少し批判的? 
「映画館を守るのは観客ではない、行く価値のある映画を作るのが僕たちの仕事」とライアン・ゴズリング、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』舞台挨拶で熱く語る 大ヒット継続中
























