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「スター・トレック:ピカード」は『新スタートレック』の続編にあらず ─ 「スローで穏やかで詩的、新しい種類の作品に」

スター・トレック:ピカード

『スター・トレック』シリーズの新作ドラマ、パトリック・スチュワートがジャン=リュック・ピカード艦長役に復帰する「スター・トレック:ピカード(仮題)」は、代表的シリーズ「新スタートレック」(1987-1994)の続編として構想された作品ではないという。製作総指揮のアキヴァ・ゴールズマンが米Hollywood Outbreakにて語った。

「スター・トレック:ピカード」では、『ネメシス/S.T.X』(2002)を最後にシリーズを去っていたピカードの“その後”が描かれる。『スター・トレック』(2009)でスポックが語っていたように、ピカードと縁の深い惑星ロミュラスが破壊されたことを経て、彼は宇宙艦隊を去ったという設定。年を重ねたピカードの前に、ひとりの女性が現れる。彼女は高い戦闘能力を持つものの、危険にさらされており、自分自身の真実さえ分からない。ピカードは彼女のため、クルーを集めてふたたび“艦長”に復帰することになる。

「ピカード」の製作にあたり、ゴールズマン氏は「我々は『新スタートレック』のあからさまな続編を作りたいわけではありませんでした」と述べている。「作品のトーンはちょっとしたハイブリッドになっています。けれども僕が望んだのは、もっとスローで、穏やかで、詩的な作品。そして確実に、よりキャラクターに基づいた作品です」。

ゴールズマン氏によれば、本作の特色は『スター・トレック』シリーズが描いてきた“未来は今よりもずっと良くなる”という希望を踏襲しながら、ドラマシリーズならではの連続したストーリーでキャラクターを「ユニークな形で進化させていく」ところにあるとのこと。「新しい種類の『スター・トレック』になると思いますが、作っているのは昔の『スター・トレック』を愛している人たちですよ」

ちなみに2019年10月、同じく製作総指揮のアレックス・カーツマン氏は、主演のパトリック・スチュワートも「『新スタートレック』に敬意を払いつつ、今回は新たな体験に」との思いがあったと述べている。これを受けてカーツマン氏も「(『新スタートレック』とは)まるで違う体験です」と豪語。「ルックも大きく違えば、ストーリーテリングの種類も違う。『新スタートレック』をまったく観たことがない方に向けても作っていますから、自然に入り込めると思いますよ。人生の晩年を迎えたキャプテンが、自身の選択の結果に向き合う、エモーショナルな物語です」。

本作にはパトリック・スチュワートのほか、「新スタートレック」からデータ少佐役のブレント・スパイナー、ウィリアム・ライカー役のジョナサン・フレイクス、ボーグのドローン・ヒュー役のジョナサン・デル・アーコ、ディアナ・トロイ役のマリーナ・サーティスが復帰。「スタートレック:ヴォイジャー」(1997-2001)セブン・オブ・ナイン役のジェリー・ライアンも出演する。ショーランナーは『スパイダーマン2』(2004)脚本などを務めた小説家マイケル・シェイボンが務める。

ドラマ「スター・トレック:ピカード(仮題)」は2020年1月24日(金)よりAmazon Prime Videoにて配信開始

Sources: Digital Spy, Hollywood Outbreak, TrekCore

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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