宗教って一体何だ?笑って泣けるSFコメディ『PK』レビュー

映画の都インドから、またもや素晴らしい作品が公開されました。

SFコメディ映画「PK」です。
(PKとはヒンドゥー語で「酔っ払い」とか「バカ」「アホ」という意味です)

監督は「きっと、うまくいく。」で日本でも話題となったラージクマール・ヒラニ監督
そして主演は同作で主演をつとめたアーミル・カーンです。
「きっと、うまくいく。」が好きな方であればこの作品を見逃すわけにはいかないですね。

この映画は、地球に降り立った宇宙人PK(アーミル・カーン)が、とある事情で故郷に帰ることができなくなり、地球の人々が願い事をする”神様”に助けてもらおうと”神様”探しに大奮闘。果たして本当に神様は存在するのか、彼は故郷に帰れるのか!?というお話です。

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映画『PK』はココがスゴい!

「インド映画って歌とか踊りばっかりでしょ?」「上映時間が長すぎて見れない。」

いやいや待って下さい。
そんなことを思っているあなたにこそ、この映画を見て欲しい!
その固定観念で見ないのはもったいないです!!

前作では生きていくうえで大切なことは何かをテーマに、
誰もが共感できる作品となっていましたが、今作のテーマになっているのは「宗教」です。

シリアスなテーマですが、まったくそれを感じさせない。
それはこの映画の主人公が宇宙人であるからでしょう。
宗教と宇宙人の組み合わせなんてめちゃくちゃだと思うかもしれませんが、
あえてふざけた設定をいれることで小難しい問題が理解しやすくなってます。

人間が当たり前に神様を信じて、信仰している行為に宇宙人のPKは
「なんでこんなことしているの?」「神様はどこにいるの?」と純粋無垢な心で疑問を投げかけます。

初めて地球に来て、服の着方もお金の使い方も何もかも未知のことばかりの彼にとっては、
『信仰』という行為自体が理解できないものであるのも当然です。

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神様の名前を借りてお金もうけや権威を得ようとする人たちはこの世に大勢います。
そして貧困や日々悩みを抱える人にとっては、信仰は盲目です。
そんな世の中のおかしな部分に監督は宇宙人の主人公を使ってズバズバと切り込んでいきます!

これが爽快で最高に面白い!

シリアスな問題をテーマにしながら、恋、踊り、歌、それに笑いと涙を盛り込んでいます。
こんなサービス精神旺盛な映画が他にありますでしょうか。

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実際、筆者が映画館で見ているときも、皆が下ネタで笑ったと思えば、今度はすすり泣く音であふれたり、良い意味でアップダウンが激しすぎるという印象でした。そう!いろいろな要素が盛り込まれているからこそ、2時間を超える超尺もまったく退屈にならないのです!

そして、悲しい現実ではありますが、2008年にインドでは過激派による同時多発テロが起き、
日本人を含む200人近い人が亡くなっています。

当然そんな国柄の中でこの作品が論争を起こさないわけがなく、本作公開時にも一部では上映中止が叫ばれました。しかし、その一方で観賞料金を無料にして少しでも多くの人に見てもらおうとする地域もあったそうです。宗教問題にコミカルな映画で疑問を投げかける監督の姿勢は素晴らしいの一言に尽きます。
(筆者は劇中にこういうことを考え号泣してしまいました…。)

映画という文化の素晴らしさを再認識でき、笑って泣ける傑作SFコメディ『PK』を是非ご覧になってはいかがでしょうか!

PK(酔っ払い)と名乗る奇妙な男が「神様」を探す!映画『PK』レビュー

About the author

ゾンビからラブコメまで映画文化を愛するシネマフリーク。とにかく一人でも多くの人に素晴らしい映画に触れて欲しいため日々情報発信中。アジア映画と70年代アメリカンニューシネマにハマっております。

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