マーベル映画、次なるターゲットは「子供」か ─ キッズ・ヒーロー『パワーパック』映画化の可能性は

マーベル・シネマティック・ユニバース初のキッズ・ヒーロー映画が現れるかもしれない。

『アベンジャーズ』をはじめ世界的ヒット作を連発する「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)は、アイアンマンやキャプテン・アメリカなどカラフルなコスチュームに身を包むヒーローが多数登場しながらも、ストーリーの芯となるのは驚くほどシリアスで大人向けな内容だ。ヒーローが悩みながら成長する姿は大人たちの共感も呼び、世代を問わない人気を博している。

そんなMCUから、これまで意外にもなかった少年少女ヒーローの活躍を描く子供向け作品が登場する可能性が浮上した。

MCUでは現在、2019年公開予定の『アベンジャーズ』4作目までをフェーズ3として一区切りとし、続くフェーズ4以降の作品ラインナップは発表が待たれている。ここに、マーベル世界最年少のヒーローチーム『パワーパック』の映画が含まれる可能性があるという。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや『キャプテン・マーベル』(2019)でプロデューサーを務め、『マイティ・ソー』(2011)ではマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギ氏のアシスタントも務めたジョナサン・スチュワートによれば、マーベル・スタジオが検討中の企画の中に『パワー・パック』が含まていれると伝えられている。これまで、様々なジャンルの要素を各作品に取り入れてきたMCUだが、『パワーパック』映画化が実現したとすれば、『スパイ・キッズ』シリーズのような子供向けアクション・アドベンチャー作品となるだろう。

『パワーパック』は5歳〜12歳の4人組からなるヒーローチームで、コミックが初刊行されたのは1984年まで遡る。正義の宇宙人に与えられたそれぞれの特殊能力を用いて悪と戦うちびっ子ヒーローの活躍は1991年にはNBC向けに実写TVドラマの製作も進行していたが、実現には至っていなかった。

MCUの外に目を向ければ、子供向けのヒーロー作品は好評だ。同じくマーベル原作の『ベイマックス』(2014)は、原題の『Big Hero 6』が示すように少年少女のヒーローチームものとしてヒットしており、ディズニー/ピクサーの『Mr.インクレディブル』(2004)の評価と興行収入も上々。また、20世紀フォックスは映画シリーズ化が失敗に終わった『ファンタスティック・フォー』を子供向け作品として再リブートを計画しているとの噂もある。

フェーズ4で「一回り」のMCUが見据えるもの

アメリカのコミック文化は、フランク・ミラーやアレックス・ロスといったアーティストの活躍によって大人の読者層に支持されてきた歴史がある。実写映画化に際してはDC映画の『ダークナイト』(2008)の成功が、成熟したファンによって支えられたものとして忘れがたい。しかし、大人の鑑賞を意識してシリアスな作風に仕上げることは、常に最適解とは限らないだろう。家族揃って気軽に楽しめる映画はいつの時代だって好まれるし、親と子が劇場に訪れれば倍の収益を上げられる。2017年は家族向け作品『怪盗グルーのミニオン大脱走』が日本でもロングヒットを飛ばし、国内興行収入が70億円、全世界合計では1,100億円を超える大ヒットとなっている。

2020年には、MCU一作目『アイアンマン』(2008)から12年目の「一回り」を迎える。初期からのファンに子供が産まれ、または成長し、親子でMCU作品を楽しむ段階にあると言える。MCUを親から子へ、そして孫の代へ続く未来永劫のシリーズにするには、少年少女へ向けた作品を検討していたとして何ら不思議ではない。

なお、『パワーパック』原作コミック『パワーパック:デイ・ワン』はヴィレッジブックスより邦訳版が発売中。日本人アーティスト、グリヒルが手がけた話題作だ。

Source:http://www.cinemablend.com/news/1704329/a-long-dead-marvel-movie-could-get-revived-for-phase-four
http://thathashtagshow.com/2017/09/exclusive-marvel-studios-back-to-work-developing-power-pack/

About the author

方向感覚が壊滅しており、Googleマップがあっても道に迷う編集長。ORIVERcinema発起人。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。

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