陰鬱なダークヒーロー脱却は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』クリス・プラットのおかげだとグレン・パウエル ─ 「もっとおどけて軽快でいいんだ」

ハリウッドがダーク・ヒーロー像の幻想から脱却できたのは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクリス・プラットのおかげ?自身もその恩恵を受けていると、『トップガン マーヴェリック』グレン・パウエルが米GQにて賛辞を送っている。
「クリス・プラットが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で出てきた時のことを覚えています。陰鬱で、ダークにならなかったことが、間違いなくよかったと思う」と、パウエルは分析している。プラットが演じたスター・ロード/ピーター・クイルは銀河のはぐれもので、劇中では登場してすぐに踊りを披露したり、ヴィランとの最終決戦ではダンスを仕掛けるほどのお調子者。やや三枚目に寄ったような人物像として、アメコミ映画史上最も親しみやすく軽快なヒーロー像を打ち立てた型破りな主人公と言えるだろう。
それまでのアメコミ映画では、『ダークナイト』シリーズ主演のクリスチャン・ベールに代表される「陰鬱で、ダーク」なヒーロー像が求められていた部分もある。「ただ、僕はクリスチャン・ベールのような感じではない」とパウエルは自己分析を掛け合わせて語る。「クリスチャン・ベールには重厚さや重みがありますが、(『ザ・バットマン』のロバート・)パティンソンには彼ならではのものがあった。プラットがシーンに現れて、もうちょっとおどけて軽快なことをやっていた時、僕はとても居心地の良さを覚えたんです。そこで、自分にはハリウッドで必要とされる要素、他の多くの俳優たちには演じられていない要素が、自分にはあると感じられるようになったんです」。
ハリウッドでは、自分が得意とするようなタイプの俳優への需要がある。クリス・プラットに刺激を受けてそう信じられるようになったパウエルは、『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』(2016)などで快活な役を務めたのち、『トップガン マーヴェリック』でライバル役のハングマン役を演じて大ブレイク。続けて『ヒットマン』(2023)『恋するプリテンダー』(2023)でも明るいタイプの男前キャラクターを好演した。

最新作は2026年1月30日より日本公開予定の『ランニング・マン』だ。殺人ハンターに捕まると殺されるイカれたデスゲームに挑む、貧困層の父親を熱演する。アドレナリン全開の役を務めたパウエルについて、同作監督のエドガー・ライトは「よくいる普通の」「共感しやすい」男だからこそ魅力的なのだと評している。
▼ グレン・パウエルの記事
捕まったら即死の鬼ごっこ『ランニング・マン』日本公開決定 ─ 『ベイビー・ドライバー』監督のデスゲーム版「逃走中」 『バトルランナー』再映画化 グレン・パウエル、『バックドラフト』ロン・ハワード監督と消防士映画でタッグ 紅蓮パウエル トム・クルーズ「自分が走っている姿を撮影しろ、自分が思ってるほどカッコよくないぞ」と後輩グレン・パウエルにアドバイス 頼れる先輩 『トップガン』グレン・パウエル、『ムファサ』バリー・ジェンキンス監督の新作SFスリラーで主演 ─ 『リメンバー・ミー』脚本家による物語 ジェンキス,またも新ジャンルへ エドガー・ライト版『バトルランナー』番組司会者役に名優コールマン・ドミンゴが決定 ─ 「スパイダーマン」アニメほか話題作多数 主演映画も待機中です
Source:GQ