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「なぜ銀河最強のプレデターがいつも敗れるのか」 ─ 『プレデター:バッドランド』はプレデター VS ナチス案もあった

プレデター:バッドランド
©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

SFアクション映画『プレデター』シリーズを蘇らせた鬼才ダン・トラクテンバーグ監督が、「プレデターVSナチス」映画のアイデアを検討していたことを明かした。米Screen Rantのインタビューにて自ら認めている。

シリーズ前作『プレデター:ザ・プレイ』(2022)を手がけ、シリーズでも指折りの高評価を得たトラクテンバーグ監督は、最新作『プレデター:バッドランド』で、シリーズ史上はじめてプレデターを主人公にするというコンセプトに挑んだ。

トラクテンバーグ監督は「(人間を登場させると)観客がそちらに注目してしまうことはわかっていました。『ターミネーター2』(1991)のように、“人間とプレデターの相棒の物語”になってしまいます」と語る。今回は、そうしたSF映画の王道パターンをいかに乗り越えるか、そして「なぜ、銀河最強のハンターであるはずのプレデターがいつも敗れるのか」という課題をいかに解消するかがカギだったという。

「そこで、“もしもプレデターが勝ったら?”という軸のストーリーを考えようとしました。けれど、悪役が最後に勝つだけのスラッシャー映画は作りたくなかった。最初は、“彼をナチスか何かと戦わせるのはどうだろう?”と思っていたんです。」

第二次世界大戦を背景とした『プレデター』とくればファンの興味を惹くところであろうし、実際にトラクテンバーグ監督は、自ら監督・原案を務めたアニメーション映画版『プレデター:最凶頂上決戦』(2025)のなかで1942年の米軍パイロットを登場させている。もっとも、“プレデターVSナチス”というアイデアが同作に影響を与えたかは明かされていない。

結局、トラクテンバーグ監督は「きわめて激しく残忍な一族のなか、ひとりのプレデターが自分の価値を証明しようとする物語」を思いつくまで、どのアイデアも「ピンとこなかった」という。新しいコンセプトが、きちんとストーリーを第一に考えたことで生まれてきたことがうかがえるエピソードだ。

映画『プレデター:バッドランド』は公開中。

Source: Screen Rant

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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