Menu
(0)

Search

『パシフィック・リム:アップライジング』ディレクターズ・カットは2時間18分あった ― 監督「2時間を超えるべきじゃない」

パシフィック・リム:アップライジング
©Legendary Pictures/Universal Pictures.

映画『パシフィック・リム:アップライジング』は、上映時間111分というタイトな長さの大作映画だ。2013年公開の前作に比べると約20分短いわけだが、どうやら本作は、監督自身の手によって編集段階で大幅にカットされていたという。米UPROXXのインタビューにて、スティーヴン・S・デナイト監督が明かしている。

『パシフィック・リム:アップライジング』ジョン・ボイエガとスティーヴン・S・デナイト監督インタビュー
©THE RIVER

「この映画は当初、少したるんでいたんですよね。脚本が長すぎて」
スティーヴン監督がこう語る背景には、撮影に至るまでの紆余曲折があった。監督がプロジェクトに参加した時点で、本作にはギレルモ・デル・トロ(前作監督)が執筆したものを含む全く異なる脚本が3種類存在したという。時間をかけて練られた複数のストーリーから要素を採り入れながら、監督は再執筆を重ねて完成稿を作り上げていたのである。

その後、撮影を経て編集に臨んだ監督が対峙したのは、“映画が長すぎる”という実感だった。

「編集スタッフに作ってもらったのがおよそ2時間半で、僕のディレクターズ・カット版が2時間18分でした。この映画に契約した時、レジェンダリー(・ピクチャーズ)にこう話したんですよ。“僕はこのジャンルが大好きだけど、この世界観でこのストーリーなら2時間を超えるべきじゃない”って。(作品が)たるんでる、と思いました。そこで、ぶった切ったりザックリ切ったり……削除するのが辛いのも、そうじゃないのもありましたね。目標ははっきりしていました。無駄を全部削ぎ落とすことです。」

監督によれば、削除したシークエンスとして、ドローンがサンタモニカのビーチに届けられる場面などがあったという。きちんとシーン全体を撮影したものの、主要人物に焦点を絞るべくカットすることを決めたそうだ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督がカメオ出演した場面も、この過程でカットされてしまったのではないだろうか……。

完成版の111分という上映時間について、スティーヴン監督は「最適なものになった」と語っている。しかしファンの中には、監督が当初想定していた2時間18分のディレクターズ・カット版を観てみたいという人も少なくないはずだ。関係者各位、ぜひブルーレイへの収録のご検討を!

映画『パシフィック・リム:アップライジング』は2018年4月13日より全国の映画館にて公開中

『パシフィック・リム:アップライジング』公式サイト:http://pacificrim.jp/

Source: UPROXX
©Legendary Pictures/Universal Pictures.

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly