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サム・ライミ監督、『スパイダーマン4』に意欲 ─ 「完全に受け入れますよ」

スパイダーマン3
(C) 2007 Columbia Pictures Industries,Inc.All Rights Reserved.MARVEL,and all Marvel characters including the Spider-Man,Sandman and Venom Characters TM & (C) 2007 Marvel Characters,Inc.All Rights Reserved.

『スパイダーマン』トリロジーを手掛けたサム・ライミ監督が、幻の「スパイダーマン4』実現に向けて意欲を見せている。

トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』シリーズは2000年代に3作が公開された。現在も続くアメコミ映画ブームの火付け役とも言える伝説的シリーズで、中でも『スパイダーマン2』(2004)は高評価を得ていたが、ライミ監督は『スパイダーマン3』(2007)の出来に満足していなかった。

批評的にも前作『スパイダーマン2』に及ばず、シリーズはそのまま終了。「あれは辛い経験でした。その贖罪のために『スパイダーマン4』を作りたかったんです」と、ライミ監督は当時の不本意な思いを米Rolling Stoneに告白している。『スパイダーマン4』に対しては相当な意気込みがあったようで、「最高点を目指したかったんです。“まぁまぁうまくいく映画”を作る気はありませんでした」とライミ。しかし、その気合いが空回りするようなところがあり、「自分の中でかなり高い基準があって、そのレベルに見合う脚本を、開始日までに仕上げられなかった」と頓挫の一因を語っている。

同様のエピソードは、ドイツのYouTube番組でも語られている。「脚本もあったし、プリプロダクション(撮影前準備)も積極的にやっていました。でも、締め切りというものがあってね。私は、“最高”以下のものは作りたくなかった。『スパイダーマン3』では妥協してしまったから、『スパイダーマン4』は最高傑作にして、観客に借りを返したかったんです」と、4作目へは並々ならぬ熱意を持っていながらも、やはり「期限までに脚本を仕上げられなかった」と後悔の念。

様々なストーリーラインや、複数のヴィランが登場したことによって、物語として散漫な印象を与えてしまったとされる『スパイダーマン3』での反省を活かし、『スパイダーマン4』では完璧を目指したライミ監督。しかし、自身で設定したハードルを飛び越えることができないまま、製作は頓挫となってしまった。「だからソニーに、別のスパイダーマンの物語を進めていただいて構いませんと伝えたんです。私のせいで観客をガッカリさせたくなかったから」。

その後、スパイダーマンの“大いなる責任”は『アメイジング・スパイダーマン』シリーズや、マーベル・シネマティック・ユニバース版に受け継がれたが、ライミ版の継続を求めるファンは未だ多い。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でマグワイアが再演してからというものの、その声はより高まっている。

これを受けてライミ監督も、今なら『スパイダーマン4』が可能であると話している。「(これまでは)可能だとは思えませんでしたが、いざ戻ってみるとマルチバースもあり、何でも可能なのだと気づきました。なので、完全に受け入れますよ」

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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監督の言うように、『ノー・ウェイ・ホーム』でマグワイア版ピーターは一度登場できたのだから、再登場してもおかしくない。そればかりか、『ノー・ウェイ・ホーム』劇中でのマグワイア版ピーターの去り方は、また次の機会がありえることを予感させるようなものだった。ライミ監督も前向きであり、ファンの望みも厚いと言うことであれば、あとはスタジオの意向さえ問題なければ実現へリーチ状態。贅沢は言わないので、長編映画にはならずとも、ちょっとした短編作品でどうでしょう、ソニーさん……!

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Source:Rolling Stone,MoviePilot

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価格:¥5,800+税
発売・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
セルブルーレイ品番:BPBH-1154

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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