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ロバート・ダウニー・Jr.『アベンジャーズ/エンドゲーム』スマート・ハルクの展開称える ─ ファンの賛否両論に応答

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でアイアンマンを演じてきたロバート・ダウニー・Jr.が、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)におけるブルース・バナー/ハルクの描写を称えている。おなじみのキャラクターたちが大きな変化を遂げた『エンドゲーム』では、ハルクのストーリーについて、ファンの間でも賛否が分かれていたのだ。

この記事には、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』のネタバレが含まれています。

マーク・ラファロ 東京コミコン2019
「東京コミコン2019」でのマーク・ラファロ ©THE RIVER

スマート・ハルクへの賛否、RDJが応答

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)では、ブルースとハルクが“対立”し、ブルースがハルクを呼び出しても、ハルクが変身を拒むという事態が起きていた。ブルースとハルクは別個の人格として、ひとつの肉体を共有することになっていたのである。それから5年の時を経た『エンドゲーム』で、ブルースはハルクとの和解に成功。肉体はハルクのまま、知性はブルースのまま、互いの領分を守って力を合わせるようになったのである(ただし知性はブルースなので、かつてのように怒りに任せて大暴れはできないのだが)。製作陣は、この新たなハルクを“スマート・ハルク”と呼んだ。

概ね好意的に受け止められたスマート・ハルクだが、なかにはそうでない意見もあった。ロバート・ダウニー・Jr.が出演したポッドキャスト「THE JOE ROGAN EXPERIENCE」の司会者ジョー・ローガンも、「僕はスマート・ハルクを理解できなかった。ハルクはハルクであるべき。片方は天才科学者で、もう片方は怪物であるべき」と語りかけたのである。これに対して、ロバートは、マーベル・スタジオや『エンドゲーム』製作陣による判断の背景を語り、また賛辞を寄せている。

「長い年月を経て、(マーベルでは)天才たちが物語を考え出し、作り上げてきました。ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)と彼のチームが考えたのは、“彼はハルクであり、だけどハルクではなく、けれどもハルクとして戦う。すごい葛藤があるのだから、途中で自分自身と対面させたらどうなるのだろうか”ということでした。そうやって、自分自身を追い込んでいくんです。なぜなら、もし失敗しても元の道には戻れないから。」

ロバートは、『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督が「自分を追い込むのが好き、自分を追い込みたい」と語っていたというエピソードを紹介している。「だから“どうやってこの地獄を脱出するか”ということを懸命と考えて、次の素晴らしいアイデアに到達するんでしょう」

なお2020年1月現在、ブルース・バナー/ハルクの次なる出番は不明。ただし、2019年12月に「東京コミコン2019」のため来日したハルク役のマーク・ラファロは、ファイギ社長から「ハルクのストーリーのアイデアはないか」との打診を受け、「まだ描くべきストーリーはあります」と答えたと語っていた。今後、MCUにおけるハルクの可能性を模索することになるとのこと。ひとまず登場が有力とみられるのは、Disney+で配信されるドラマシリーズ「シーハルク(原題:She-Hulk)」だが、果たして……。

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Sources: THE JOE ROGAN EXPERIENCE, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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