ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』ノーラン監督に感謝 ─ 「ビジョンある人を求めていた」

映画『オッペンハイマー』でアメリカ原子力委員会委員長ルイス・ストローズ役を演じ、ゴールデングローブ賞&英国アカデミー賞など数々の映画賞に輝いているロバート・ダウニー・Jr.が、監督クリストファー・ノーランへの感謝を語った。
米Varietyによると、ダウニーは主演のキリアン・マーフィー、ノーランとともにイベントに登壇。物理学者ロバート・オッペンハイマーの“宿敵”とも言うべきストローズ役のオファーを受けたことについて、端的にこう振り返った。
「自分のキャリアにおいて、自分自身ではわからない自分の可能性について、ビジョンのある人を求めていた時期でした。」
ノーラン組常連のマーフィーと同じく──ダウニーは彼を「(ノーラン組の)秘密兵器」と呼ぶ──、『オッペンハイマー』のオファーがダウニーのもとに届いたのも突然だったという。「“クリスの家に行ってほしい”という電話がかかってきたんです。その時にはすでに興奮しましたね」。ノーランの自宅を訪れると、『オッペンハイマー』の脚本をひとりで読むことになったという。
英国アカデミー賞の受賞スピーチでも、ダウニーはおなじみのブラックユーモアを交えながらノーランを称えている。
「42歳でガイ・リッチーの映画に2本出て、イギリスの流儀でハリウッド大作を撮る方法を学びました。それからMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)でトニーという男を12年間演じ、最近になってクリス・ノーランから、衰えつつある私の信用を取り戻すべく、最後の努力として控えめなアプローチを提案されたんです。この1年は特別な年になりました。」
イベントにおいて、ダウニーはノーラン&マーフィーらを称えつづけ、逆にノーランから撮影現場でのふるまいを称えられても、“主演俳優と監督に従っただけ”だと話した。「(ノーランは)シーンがうまくいっていなくても、周囲の人々を手助けできる寛大さがあるんです」
名優に賛辞を贈られたノーランが、思わず「大好きですよ!」と口にすると、ダウニーは「前代未聞だ!」と驚いてみせた。「こんなクリスは見たことがない!」
映画『オッペンハイマー』は2024年3月29日(金)公開。
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