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MCU最大の謎、『レッドスカル生存説』を今更ながら真面目に考察してみた

2011年制作の映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』において、キャプテン・アメリカの宿敵として登場したヨハン・シュミット、別名レッドスカル。本作のラストで生死があやふやのまま終わったため、「結局、アイツ生きてるの…?」と、マーベルファンなら一度は考えるだろう疑問となった。シリーズ全体を通しても非常に魅力的なキャラで、今も復活を望む声が多いそんなレッドスカル。今回は彼の生死について、今更ながら真面目に考察してみようと思う。

そもそもレッドスカルとは?

キャプテン・アメリカシリーズの第1弾、映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(’11)で、キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースの最大の敵として立ちはだかった、ナチス・ドイツの軍人。本名はヨハン・シュミット。アースキン博士が開発した超人血清を奪い、自らの体に投与するも、血清が不完全なものだったために皮膚が赤く染まり、超人的な身体能力を手に入れる。ナチスの科学部門ヒドラを率いる彼は、コズミック・キューブを手に入れ、オカルトに傾倒。ヒトラー打倒と世界征服を掲げて、のちにナチスから離反することになる。

本作でレッドスカルを演じたのは、映画『マトリックス』(’99)でエージェント・スミスを怪演した、オーストラリア出身の個性派俳優ヒューゴ・ウィーヴィング。本作のラストでキャプテン・アメリカと死闘を繰り広げたレッドスカル。戦いのさなか、突如として謎の閃光に包まれた彼は、忽然とその姿を消した。死亡したという決定的な描写はないため、レッドスカルの生存説が今もささやかれている。

キューブの力が暴走して別銀河に転送された?

キャプテン・アメリカとレッドスカルは、終盤、爆撃機のコックピットで激しいバトルを繰り広げるが、その渦中にレッドスカルが手にしていたのがコズミック・キューブ(映画『アベンジャーズ』(’12)以降は四次元キューブ)と呼ばれるアイテムだ。映画『アベンジャーズ』の冒頭。ロキが別の銀河から地球にワープできたのは、このキューブの力を利用したためだ。

また、同作のラスト、ロキとソーが故郷のアスガルドに帰還する際にも、再びこのキューブの力が利用されている。このことから、コズミック・キューブにはある種の転送能力があると推測し、この力が突如として作動した影響で、レッドスカルが別の時空に転送されたという可能性がもっとも高い。確かにこの場面では、キューブが突如として光り輝き、その能力が暴走したようにも見える。今頃、レッドスカルはどこか遠い銀河でひとり孤独に過ごしているのかも…?

ヘイムダルがビフレストを起動した?

映画『マイティ・ソー』シリーズに登場するテレポート装置ビフレスト。この装置の見張り番ともいえる存在のヘイムダルは、千里眼のような特殊能力を兼ね備えており、遥か彼方の地球までをもいつでも見渡すことができる。たとえば、ソーが地球に居るとき、空を見上げてヘイムダルを呼べば、それに答えてヘイムダルがビフレストを起動する。そんな具合で、全銀河を監視できるヘイムダルは、遠いアスガルドからキャプテン・アメリカとレッドスカルの、激しい戦いの一部始終をじっと見ていた可能性も、十分にある。

また、レッドスカルの頭上に現れた謎の閃光も、ビフレストが起動したときのCGアニメーションによく似ていることが分かる。キャプテン・アメリカに手を貸すためか、ヘイムダルがビフレストを起動して、レッドスカルを遠いどこかにワープさせたのかもしれない。

アスガルドの地下牢に監禁されている?

マイティ・ソーシリーズの第2弾『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(’13)において、アスガルドの地下牢が登場した。戦いで捕らえた囚人たちを監禁するその牢獄は、なにかビーム・シールドのような壁に囲われており、映画『アベンジャーズ』において拘束されたロキも、この地下牢に一時的ではあるが、収監されていた。

先の項でご紹介した、ヘイムダルのビフレスト起動説だが、もしかするとレッドスカルはアスガルドに転送され、キューブの悪用を企んだとして、実はこの地下牢に収監されているのかも知れない。地球とアスガルドは時間の流れが異なるため、この説ならレッドスカルが現代の地球に帰還することも、十分に可能なのだ。

ノバ軍に逮捕されキルン刑務所に投獄されている?

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(’12)に登場したキルン刑務所。凶悪犯専門のこの刑務所は、主人公のスターロードらも一時的に収監されていた、銀河一の極悪犯が集まる、まさに宇宙最悪の刑務所だ。アスガルドの地下牢よりも環境の悪そうなこの刑務所には、多くの惑星で罪を犯した宇宙のならず者たちが、寿司詰め状態に投獄されている。キューブの力か、ビフレストによるものかは分からないが、別銀河に転送され放浪していたレッドスカルが、ノバ軍警察に逮捕されたりして、ひょっとするとここに投獄されているのかも知れない。

キルン?アスガルド?どちらにせよ既に脱獄しているのでは?

アスガルドの地下牢だろうと、宇宙のキルン刑務所だろうと、レッドスカルは既に脱獄している可能性が高い。たとえば、アスガルドの地下牢だが、映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』において、マレキスの腹心アルグリムがアスガルドに潜入し、牢獄内でほかの囚人たちを解放しながらアスガルドを攻撃した。この騒動に乗じて、収監されていたレッドスカルも、自ずと脱獄に成功しているのかもしれない。また、キルン刑務所の場合も同様に、スターロードたちの脱獄騒動に紛れて、悠々と脱獄に成功している、そんな可能性もあるわけだ。

やはり既に死亡している?

筆者の考えるレッドスカルの生存説を幾つかお届けしたが、やはりレッドスカルは既に死んでいると考えるべきではないだろうか? というのも、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で、オーブの球体に収納されていたパワー・ストーンを、コレクター/タニリーア・ティヴァンの使用人、カリーナが直接触れたことによって、まるで灰になったかのように、カリーナは跡形もなく消えてしまった。レッドスカルが手にしたコズミック・キューブも、突如として光を放ちながら、の体を徐々に崩壊させているようにも見て取れる。いろいろと考えを巡らせてきたが、やはりあのとき死亡しているのでは…?

そもそも、ヨハン・シュミット/レッドスカルを演じたヒューゴ・ウィーヴィングは、マーベルと『ザ・ファースト・アベンジャー』のほかに数本の出演契約を結んでいる。アベンジャーズ次回作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に、レッドスカルが登場する可能性も、完全には否定できないのだ。アナタが考える“レッドスカル生存説”をぜひコメント欄で共有して欲しい。

Writer

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Hayato Otsuki

1993年5月生まれ、北海道札幌市出身。ライター、編集者。2016年にライター業をスタートし、現在はコラム、映画評などを様々なメディアに寄稿。作り手のメッセージを俯瞰的に読み取ることで、その作品本来の意図を鋭く分析、解説する。執筆媒体は「THE RIVER」「映画board」など。得意分野はアクション、ファンタジー。

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