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『デッドプール』テスト映像をリークした犯人はライアン・レイノルズだった ─ 「間違いを犯したことに感謝しています」

『デッドプール&ウルヴァリン』韓国 アジア合同記者会見の様子
©︎ THE RIVER

ライアン・レイノルズが、マーベル映画『デッドプール』(2016)のテスト映像リーク事件に関与していたことを認めた。米Entertainment Weeklyが報じている。

今でこそマーベル屈指の人気ヒーローとしての存在感を放っているデッドプールだが、映画版の第1作・第2作を手がけた20世紀フォックスは、当初“R指定のスーパーヒーロー映画”というコンセプトに難色を示していた。事態が劇的に変化したのは、2014年7月にテスト映像が流出したこと。オンラインでの好評ぶりを受け、フォックスは映画版の製作を決定したのである。

これまでレイノルズは、テスト映像の流出に自身は関与していないという立場を取ってきた。ところが9月5日(現地時間)、トロント国際映画祭にて、レイノルズは『デッドプール』リーク事件に関わっていたことを認めている。

「ちょっとズルはしましたが、皆さんに興味を持ってもらえるものをつかんだと思います。直感を信じて良かったし、当時、間違いを犯したことに感謝しています。[中略]誰かがオンラインに流出させたわけですが、歯磨きをしながら鏡を見て、“お前、なんてことをしたんだ”と思いました。法律で罰せられるかもしれないぞ、と。」

レイノルズは『デッドプール』以来、このリーク事件を定期的にネタにしており、2020年には“流出6周年記念映像”をSNSに投稿していたマーベル・シネマティック・ユニバースに合流した『デッドプール&ウルヴァリン』(2023)のプロモーションでは、米Vanity Fairの企画でウソ発見器にかけられ、リーク事件について「僕が協力したかもしれない」「僕は自分の仕事をしただけ。功績は人のものになっている」と口にしていた。

『デッドプール』第1作から10年が経過したことは、もしかするとレイノルズにとって時効を意味するのかもしれない。事件への関与を認めたのち、「(製作の)数年前にテスト映像を撮影していましたが、スタジオは関わろうとしなかった」と告白している。

「デッドプールはマイナーなキャラクターで、当時は誰にも知られていませんでしたが、僕は大好きでした。彼がコミック映画の中にいることを自覚しているのが面白くて、ある種メタ的で、ある種新しかった。テスト映像は存在しており、どのように機能するかを示していましたが、彼ら(スタジオ)はまったくやろうとしなかったのです。」

むろん、このエピソードは何度も語られてきたものだ。そしてレイノルズが関与を認めた以上、公の場で語られるのはこれが最後になるのかもしれない。「インターネットがスタジオに“この映画を作ろう”と言わせてくれた。(流出の)24時間後にはゴーサインが出たんです」。

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Source: Entertainment Weekly, Vanity Fair

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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