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巨匠クリント・イーストウッドから新年のご挨拶 ─ 『リチャード・ジュエル』五輪テロ事件と冤罪、メディアリンチ描く

リチャード・ジュエル
© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC / ©KaoriSuzuki

2020年、ついにオリンピック・イヤーを迎える日本に、俳優・映画監督のクリント・イーストウッドから衝撃の一作が届けられる。御年90歳の巨匠による第40作『リチャード・ジョエル』が、いよいよ2020年1月17日(金)に公開されるのだ。このたび、イーストウッドから日本の観客へのニューイヤー・メッセージ付き映像が到着した。

日本の皆さん、あけましておめでとうございます。
映画『リチャード・ジュエル』は、96年アトランタ爆破事件の実話です。
全国民が敵になってしまった英雄の物語を世界に伝えたいです。
────クリント・イーストウッド

1996年、警備員のリチャード・ジュエルは米アトランタのセンテニアル公園で不審なリュックを発見。その中身は、無数の釘が仕込まれたパイプ爆弾だった。テロを未然に防いだことでジュエルは英雄視されるが、わずか3日後に状況は一変。FBIの捜査情報が流出し、地元メディアが「容疑者はリチャード」と報じたのだ。FBIによる捜査と連日の過剰報道で、ジュエルは名誉とプライバシーを奪われる。そんな中、リチャードの潔白を信じる弁護士ワトソンが立ち上がった。しかし、二人の前にはメディアとFBIという2大権力が立ちはだかり……。

リチャード・ジュエル
© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

イーストウッドの心をとらえたのは、リチャードがどこにでもいる普通の男だったこと。国家に忠誠心を持ち、ただひとりの母を愛し、ただ人のためになる行動をしようとした男なのである。しかし冤罪を受けたリチャードの潔白は、事件発生から6年後の真犯人逮捕まで晴れることはなかった。しかも彼の名誉は、その後も回復されなかったのだ。

「だからこそ、この映画を作りたかった。潔白なリチャードの名誉を挽回するために。英雄的な行動によって大きな犠牲を払う羽目になり、世の中から見捨てられたんです。人は情報をまとめて考えません。真犯人が現れ、罪を告白し、逮捕されたことと、リチャードの潔白を繋げて考えないのです。観客にはこの現実を知ってほしい。社会として、我々はもっとマシな行動を取れるのではないかということにも気づいてほしい。その“気づき”が、リチャードが与えてくれた教訓だとすれば、素晴らしいことであり、それこそが“英雄”なんですよ。」

リチャード・ジュエル
© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC / ©KaoriSuzuki

主人公リチャード・ジュエル役は、『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017)『ブラック・クランズマン』(2018)のポール・ウォルター・ハウザー。母親ボビー役をオスカー女優のキャシー・ベイツ、ジュエルの無実を信じる弁護士ワトソン役を『スリー・ビルボード』(2017)でアカデミー賞助演男優賞に輝いたサム・ロックウェルが演じる。

映画『リチャード・ジュエル』は2020年1月17日(金)全国ロードショー

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THE RIVER編集部THE RIVER

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