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「マーキュリー・セブン」キャストの貴重なインタビュー ─ パトリック・J・アダムスら、役への想い語る

マーキュリー・セブン
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『マーキュリー・セブン』(全8話) 2020年10月16日(金)より日本初独占配信開始 (c) 2020 NGC Network US, LLC. All rights reserved.

Disney+(ディズニープラス)で配信のドラマ「マーキュリー・セブン」より、キャストのインタビューが届けられた。

1958年から1963年にかけて実施されたアメリカ初の有人宇宙飛行計画「マーキュリー計画」。アメリカとソ連の間で繰り広げられた宇宙開発競争初期の時代に”マーキュリー・セブン”と呼ばれた宇宙飛行士7名が命をかけて宇宙へ挑戦する実話を描く。トム・ウルフによるベストセラー原作「ザ・ライト・スタッフ-七人の宇宙飛行士」を初めてドラマシリーズ化するものだ。題材は、1984年に『ライトスタッフ』としても映画化された。

本作の主人公は、米ソ冷戦の中、「マーキュリー計画」に選ばれた野心溢れる宇宙飛行士たち。国家の重圧に耐えながらも、仲間との絆を深め、富や名声を手にし、一躍有名になっていく一方で、宇宙飛行士に求められる“ライトスタッフ(己にしかない正しい資質)”とは何かを追い求めながら、挑戦し続ける姿を描きだす。

物語の中心人物となる海兵隊のテストパイロットジョン・グレン少佐を演じたパトリック・J・アダムス、海軍史上最高のテストパイロットのアラン・シェパード少佐役のジェイク・マクドーマン、最年少のゴードン・クーパー大尉役コリン・オドナヒュー、そして製作総指揮の1人であるジェニファー・デイヴィソンの貴重なインタビューだ。作品とあわせてお楽しみいただきたい。

キャストが語る「マーキュリー・セブン」

──本作をドラマシリーズ化、そして出演するにあたり、どの部分に魅力を感じましたか?

マーキュリー・セブン
ジョン・グレン少佐: パトリック・J・アダムス
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『マーキュリー・セブン』(全8話) 日本初独占配信中 (c) 2020 NGC Network US, LLC. All rights reserved.

パトリック・J・アダムス(ジョン・グレン少佐役):14歳くらいの時に父がくれたトム・ウルフの原作「ザ・ライト・スタッフ-七人の宇宙飛行士」を読んで、その頃から大好きだでした。だからシリーズ化すると聞いて、自分がどんな役を演じるのか、役がもらえるのかも全く分かりませんでしたが、出演したくて話に飛びつきました。しかもマーク・ラファティの素晴らしいパイロット版の脚本を読んだら、その気持ちがさらに強くなったんです。

映画「ライトスタッフ」以外では語られてこなかったストーリーだと思いますが、すごいんですよ。映画は3時間だったけど、“マーキュリー・セブン”の物語にはもっと長い時間とディテールが必要だし、もっと注目されるべきだといつも感じていたものです。だからシリーズ化にものすごくワクワクしましたね。そういうわけで参加しました。

マーキュリー・セブン
アラン・シェパード少佐: ジェイク・マクドーマン
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『マーキュリー・セブン』(全8話) 日本初独占配信中 (c) 2020 NGC Network US, LLC. All rights reserved.

ジェイク・マクドーマン(アラン・シェパード少佐役):実は僕は映画版を観たことがなかったんです。映画のことは聞いたことはあったし、時代背景も知ってはいたけど。でも脚本にすっかり夢中になりましたね。脚本を読んだ知り合いの俳優たちは口を揃えてその話で盛りあがっていて。いよいよ自分にも話が来て、オーディションを受けることになって脚本を読んだんだけど、皆の言う通り素晴らしい脚本でした。

“マーキュリー・セブン”のメンバーから、奥さんや家族、NASAのスタッフたちまで膨大な数のキャラクターが登場する。こんなに大勢のキャラクターのバックグラウンドをまとめ上げたマーク・ラファティの才能は尋常じゃありません。あと、僕は元々シェパードじゃなくて別の役のオーディションを受けていたんです。だから、オーディションを受けるキャラクターに集中しすぎるというありがちな問題もなく、台本を読めました。シェパードを背後にいる登場人物として全く先入観なく観察することができたし、立場が変わって彼を演じることになったらもっと面白かった。当時はとても豊富な資料が残っている時代で、文書やドキュメンタリー、ポッドキャストと、リサーチするのはいつもすごく楽しい。アメリカがその頃どんなに豊かだったかが見えて、宇宙計画の開始やソ連との競争、数えきれないほど様々な立場から多様な見解があるんです。こうやって十分な資料と裏付けのあるプロジェクトに取り組むのはとても刺激的ですね。

マーキュリー・セブン
ゴードン・クーパー大尉: コリン・オドナヒュー
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『マーキュリー・セブン』(全8話) 日本初独占配信中 (c) 2020 NGC Network US, LLC. All rights reserved.

コリン・オドナヒュー(ゴードン・クーパー大尉役):僕は10代の頃にこの映画を見て、大好きでした。宇宙とかNASAとかそういうのがいつも好きだったしね。実は数年前にアッピアン・ウェイ社でジェニファー・デイヴィソンと打ち合わせをしたんです。シリーズが始まるずっと前だと思うんですが、本を渡されて、読んでからマネージャーとエージェントにこう言ったのを覚えています。その時は別の番組に出演していたんだけど、この企画が進んで、もし自分が空いていたらぜひ手を挙げたいと。そしてラッキーなことに、今ここでインタビューを受けているんです。

とにかく2人の言う通り素晴らしいストーリーです。宇宙のことなんて誰も何も知らなかった時代に、核ロケットの上に座って宇宙に行こうとした驚くべき男たちの素晴らしい物語なんですよ。

ジェニファー・デイヴィソン(製作総指揮):ご存知の通りレオナルド・ディカプリオがパートナーで、私たちは複雑なキャラクターで、男性を中心にした企画を探していたんです。多くの偉人たちを見て「偉大であるために私生活や仕事上で何を犠牲にしたんだろう?」と思った。私たちが宇宙計画に携わった人々を調べていて、「ちょっと待って、ここに7人いるじゃない。偉大で複雑なキャラクター7人が」と飛びついたんです。そして、原作者のトム・ウルフが亡くなる前にこのドラマシリーズ化の話ができたんです。彼は私たちと同様に、映画を賞賛していてリスペクトしていたのだけど、同時に映画では彼らのことを充分に見せきれていないと感じていた。だから、「やってみよう」と決断してくれたんですよ。

マーキュリー・セブン
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『マーキュリー・セブン』(全8話) 2020年10月16日(金)より日本初独占配信開始 (c) 2020 NGC Network US, LLC. All rights reserved.

── 演じる実在の人物について色々とリサーチされたと思います。キャラクターを理解する上で、何か参考になることはありましたか?

パトリック・J・アダムス:圧倒されるくらい沢山発見がありました。ジョン・グレンの人生は極めて多くの記録が残っています。彼と妻のアニーは大恐慌時代に育ったので何でも捨てずに取っておいた。それが全部オハイオ州立大学のアーカイブにあって、資料、写真、インタビュー、レシートやインビテーションなどが何百箱も保管されている。そこで2、3日かけて、それを分けて出来るだけのものをピックアップして、マイ・ジョン・グレン・ライブラリーみたいなものを作って、撮影が進むにつれてそこから役立つものを探していけたんです。

一番驚いたのは、彼が詩人で詩を書くのが好きだったということですね。小さな紙に書かれた詩で、彼が優れたエンジニアで腕利きのパイロットであったことが確かになったんです。彼の信仰生活や、奥さんや家族との美しい関係は多くの記録がある。でも、詩人だったことや、小さな紙片に彼の手で書かれた詩を見つけたりすることが、情報を解析して彼の頭の中に入り込もうとしている僕を驚くほど助けてくれました。

ジェイク・マクドーマン:僕らは1人ずつバラバラと出演が決まっていったんですが、最初に決まっていたパトリックが情報をシェアできるように7人全員をメールグループにしてくれて、ポッドキャストや読んだ記事なんかを共有してくれました。

シェパードに関して言うと、彼はプライベートを出さない人間で、パトリックのジョン・グレンとは全く逆だった気がします。彼はこの仕事のせいで超有名人になるのがとても心地悪くて、知名度や立ち回り方が、宇宙計画での成功にどれだけ影響するのか疑問に感じていました。彼の考え通りなら、私生活や人気の有無は関係なく、スキルが全てになっていたんじゃないかな。シェパードのリサーチは興味深かったですね。確かメンバーで自伝を書いてないのは彼だけだと思います。彼の伝記は没後にワシントン・ポスト紙の記者ニール・トンプソンが書いたんですよ。シェパードの追悼記事の担当になったニールが、宇宙に行った最初のアメリカ人にも関わらず彼についての本がないことに気づいた。それで彼の伝記を書くことになったんだけど、全くの他人だったからこそシェパードという人間をよく洞察できているです。シェパードの身近な人たちから見た彼への見解を周辺から描いている。そして、特に彼の役に入り込む上で重要だと感じたのは、有名人の立場や名声との闘いだけではなく、彼が生まれつきのパイロットではないということ。つまり、コックピットに乗っていきなり記録を塗り替えるような、天賦の才能はなかったんです。実際、パイロットスクールを退学しかけて、こっそり補習クラスの授業料を払わなきゃいけなくて。誰かに知られたら相当バカにされるようなことですよね。

だから、一度掴んだら握って離さない、それが彼の仕事のルールになった。天性の能力に頼るかわりに、几帳面に延々と繰り返して、機械的にできるようになるまで続けるんです。それで彼の競争心が強くなり、他のテストパイロットみたいに一番を目指して、限界に挑戦するハングリーな野心を抱いたのだと思います。マークの脚本の彼のキャラクターと組み合わせて、全てとても役に立ったし、興味深かったですね。

コリン・オドナヒュー:僕は2人とは全く逆で、実は参加したのが多分、撮影スタートの3、4日くらい前だったから、時間がなくて。本は読んでいたから、基本的には本と脚本に書かれていることで演じていきました。

僕のゴードンへの考察は全部パイロット版の脚本から得たようなものでした。幸いとても優れた脚本だったから、そこから何かを紐解くことができましたね。本当に脚本がとても良くて、でもそれ以上に、本当に素晴らしいと感じたものに参加できて、実在するアメリカのヒーローを演じることに興奮しました。僕は(アイルランド出身なので)訛りが大丈夫かを一番気にかけていて、ちゃんと出来ているか確認するのが課題でした。でも個人的には、そういうことばかり考えて特定の方法で誰かを表現することにこだわると、演技にとても悪い影響を与えかねないと思っていて。だから、とにかくトライして、そんなことは気にせず流れに乗ってセリフを言うのが一番いいと思うんです。リサーチする時間は全くなかったけど、いいゴードンを演じられていることを願います。

マーキュリー・セブン
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『マーキュリー・セブン』(全8話) 2020年10月16日(金)より日本初独占配信開始 (c) 2020 NGC Network US, LLC. All rights reserved.

冷戦中の1959年、ソ連が宇宙開発競争をリードする一方でアメリカは衰退の一途をたどる中、アメリカ政府は、人類初の有人宇宙飛行計画を進めていた。新設されたばかりのNASAにその任務が与えられた。アメリカ最高峰の技術をもったエンジニアたちには数十年かかるとされたこの偉業を達成するために、彼らに与えられたのはたったの2年。NASAのエンジニアたちは、本部からの重圧と、時間に追われながらも働き続ける。同じくして、軍のテストパイロットの中から7人の宇宙飛行士が抜擢された。世間では無名の軍人だった彼らは、宇宙飛行士としての任務を遂行する前にも関わらず、アメリカ初の宇宙飛行士として公表され、数日のうちに、英雄へと仕立て上げられていく…。

Disney+オリジナルドラマシリーズ「マーキュリー・セブン」(全8話)は、2020年10月16日(金)より日本初独占配信開始。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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