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『インデペンデンス・デイ』のローランド・エメリッヒ監督、マーベル映画を「バカげてる」と痛烈に批判!その真意を読み解く

代表作『インデペンデンス・デイ』の続編、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』の公開を前に、ローランド・エメリッヒ監督がマーベル映画を痛烈に批判した。

「私の映画では、いつも冴えない奴がありえないヒーローになる。マーベル映画の多くでは、人々が変なスーツを着て走り回っているが、私はマントを着てる人が好きじゃないんだ。人がスーパーヒーロー・スーツを着て飛ぶなんてバカげてると思うよ。理解できない。私がドイツで育ったからかもしれないな」

マーベルというフランチャイズ

しかし、なぜエメリッヒ監督はこうした発言をするに至ったのだろうか? 90年代に大作映画でヒットを飛ばした過去ゆえ、近年のアメコミ映画には思うところがあるのか、それともプロモーションのための単なるパフォーマンスか。しかし発言の裏側には、監督の映画業界への疑いがあったようだ。

「たとえばファッション業界の場合、小さなブティックはほんの少ししかなくて、あとはGapのようなビッグ・フランチャイズだ。すべてのブランドはフランチャイズになるか、さもなくば潰れてしまうだろう」

エメリッヒ監督は、これと同じ状況がハリウッドでも起きていると考えている。すなわち、かつての作品に更に予算をつぎ込んだ映画を延々と製作している、というのだ。監督は、「1960年代に大作映画が次々失敗するなか、『イージー・ライダー』のような小さな映画が年間最大のヒットを記録した、そんな状況が再びやってくるかもしれない」と予測する。そして、「私は独創的なアイデアこそを強く信じる」というのだ。

ドイツで育つとそうした考えになるのかはよくわからないものの、エメリッヒ監督には、「マーベル・シネマティック・ユニバース」なるプロジェクトを掲げて、自社コミックから大作映画をつぎつぎ製作するマーベルは「ビッグ・フランチャイズ」にしか見えないのだろう。考えは理解できるが、自身が『大作SF映画』の『続編』を手がけたタイミングでのこの発言がどう映るかは、人によって意見が分かれそうだ。

『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』には、前作で主人公のヒラー大尉を演じたウィル・スミスは出演しない。エメリッヒ監督は、その理由を「彼は有名すぎるしギャラが高すぎる」と説明しており、ヒラー大尉は事故死した設定となっている。

ちなみに『~リサージェンス』の撮影期間中、ウィル・スミスは、バリバリのアメコミ映画『スーサイド・スクワッド』に参加していた。こちらはマーベルではなくDCコミックスなので、まあ、エメリッヒ監督も許してあげてほしいところである。

『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は2016年7月9日に日本公開。今回の発言もあり、どんな作品になっているのか、いろいろ楽しみになった方もいるのでは?

source:
https://www.theguardian.com/film/2016/jun/18/roland-emmerich-on-independence-day-resurgence
E
yecatch Image:https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%B9-%E3%83%87%E3%82%A4-DVD-%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB-%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9/dp/B01D17EJIM/ref=pd_lpo_sbs_74_img_2?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=PAAV51BR3PA9YH1K8RFB

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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