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『Rust』銃誤射で死亡した撮影監督の夫、アレック・ボールドウィンへの怒りあらわに ─ 「まるで彼が被害者のよう」

アレック・ボールドウィン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28246306070/

ハリウッド映画『Rust(原題)』の撮影現場で主演のアレック・ボールドウィン氏が握っていた小道具の銃が誤射され、撮影監督のハリーナ・ハッチンス氏が被弾、死亡した事故を受けて、被害者の夫であるマシュー・ハッチンス氏が米Todayに出演した。以前メディアに「私の責任ではない」と発言していたボールドウィン氏に対する怒りをあらわにしている。

2021年10月21日午後、米ニューメキシコ州サンタフェ南部に位置する牧場「Bonanza Creek Ranch」にて、ボールドウィンが握っていた小道具の銃から銃弾が発射され、近くにいたハッチンス氏と、監督のジョエル・ソウザ氏が被弾。ハッチンス氏は、飛行機で病院に搬送されている途中で死亡が確認された。ソウザ監督は病院で治療を受けて回復、退院している。

以降、本件はサンタフェ郡保安官事務所による取り調べが継続されており、逮捕者及び被告人は確認されていない。2021年12月には、渦中のボールドウィン氏は事故後初めてメディアに登場し、米ABCにて当時の状況を説明。誤射の直前、ハッチンス氏に銃を向けるよう指示を受けたと明かした上で、「起こってしまったことは、誰かの責任」「私の責任ではないのです」と涙ながらに話していた

それから2ヶ月あまりが経ち、亡くなったハリーナ・ハッチンス氏の夫、マシュー・ハッチンス氏が事故についての胸中をこのたび明かした。先のボールドウィン氏の発言をテレビ放送時に観ていたというハッチンス氏は、「“銃を持ち発砲した人物に責任は無い”という考えは、どうかしているとしか私には思えない」と冷静な面持ちでインタビュアーに話している。

事故後明らかになった当時の状況として、ボールドウィン氏本人や銃を手渡したアシスタント・ディレクターのデイヴ・ホールズ氏は小道具に実弾が入っていたという認識を持っておらず、安全だとみなしていたという。さらに、プロデューサーを兼任するボールドウィン氏をはじめ製作側は、撮影現場で拳銃を扱う際に定められた規定を見過ごしていたとも報じられていた。これについてハッチンス氏は「拳銃の安全性だけが撮影現場で問題だったのではありません。しっかりと実行されなかった業界標準がたくさんあり、複数の責任者がいます」と述べている。

もっとも、このたびの取材でハッチンス氏が怒りの矛先を向けているのは、やはりボールドウィン氏であるようだ。「彼の姿を見て、ただただ腹が立ちました」とハッチンス氏は語る。発言の途中で徐々に息を荒げながら、ハッチンス氏は「彼女の死について公に事細かに話す彼を見て、怒りに震えました。彼は彼女を殺してしまったと言ってすぐに、責任を認めませんでした」と、メディア出演時のボールドウィン氏の態度について失望の色を隠せない様子だ。

さらにインタビュアーより、「悲しみに暮れているけれど罪の意識は感じていないともボールドウィン氏はおっしゃっていましたよね」と問いかけられると、ハッチンス氏は「まるで彼が被害者のようですよ」と一言。「彼がインタビューでハリーナのせいにしたり、他人に責任を転嫁したり、泣いたりする姿を見ていると、“ボールドウィンさん、私たちはあなたのことを本当に悪く思うべきなのだろうか?”と思ってしまう」と、やりきれない思いも語った。

TODAYのレポーターによると、ハッチンス氏や残された9歳の息子アンドロス君をはじめとする遺族は、ボールドウィン氏が刑事責任を問われるべきだとは考えておらず、その判断は地方検事に任せる姿勢だという。その一方で現地時間2022年2月15日、遺族側は、製作側による「無謀な行動と経費削減」がハリーナ・ハッチンス氏の死を引き起こしたとして、ボールドウィン氏ほか7名のプロデューサーと上述のアシスタント・ディレクターほか事故に関係した製作クルーを名指しし、製作側を訴える訴状、そして事故当時の一部始終をまとめた再現VTRをニューメキシコ州に提出している。これを受けて、ボールドウィン氏ら被疑者側の弁護士を務めるアーロン・ダイアー氏は、当局の捜査に全面協力する姿勢を示しつつも、「アレックが無謀だったという主張は完全な虚偽」との声明を出していた。

このたび公開されたハッチンス氏のインタビューのフルバージョンは、現地時間2022年2月24日に公開予定とのこと。ハッチンス氏は改めて、「これからのプロセスにおいて出来る限りのあらゆる方法で正義を求めていく。それでも正義がハリーナを帰してくれることはありませんが」とやり場のない悲しみを語る。そうしながらも、亡き妻が残した一縷の望みとして、「もしかしたら、彼女の記憶が人々を助け、このようなことが起きるのを防いでくれるかもしれない」と願いを明かした。

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Source: Today,Variety

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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