Menu
(0)

Search

ハリウッド俳優組合のストライキが秒読み、来日イベントにも影響か

Photo by Jaguirre2192 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SAG_AFTRA_Building.jpg Remixed by THE RIVER

全米脚本家組合(WGA)のストライキが続く中、16万人の俳優が所属する全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)もストライキに突入しようとしている。SAG-AFTRAと全米映画テレビ製作者協会(AMTPT)による現行の契約が、現地時間2023年7月12日(水)0時に満了を迎えるのだ。

ディズニー、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー、Netflixといった大手映画製作スタジオのCEOと上級幹部は10日、SGA-AFTRAのストを回避するため、米連邦調停局の仲介を求める計画を話し合った。SAG-AFTRAは11日、土壇場で調停要請に同意したが、交渉期限はこれ以上延長しない意向を示した(もともと両者の契約は6月30日に満了予定だったが、両者は12日間延長することで合意していた)。

両者は、ストリーミングサービスの二次使用料、報酬の引き上げ、人工知能(AI)を通じた画像の不正使用に対する保護策など、多くの問題について対立したままだ。米Varietyによると、「連邦調停官は中立的な第三者とみなされ、一般組合員に受け入れられやすい妥協案へと両者を導く手助けをする」が、交渉期限まで残された時間は少なく、「早ければ13日の朝にもストライキが始まる可能性がある」と伝えている。SAG-AFTRAは11日午後、声明の中で「時間がない」ことを強調し、両者の関係が極度の緊張状態にあることを明らかにした。

俳優のストライキ、どんな影響が?

ではSAG-AFTRAのストライキが決行された場合、どのような影響があるだろうか? まず、AMPTP所属の各社が世界中で行なっているテレビシリーズや映画の撮影は、即座に中断となる。これにはWGAのストライキ中、脚本家・プロデューサー抜きで撮影を続行していたテレビシリーズも含まれる。

また米The Wrapによると、SAG-AFTRAの俳優たちは、世界中のすべての映画・テレビ作品の撮影から離れるだけでなく、映画のプロモーションやプレミア、SNS投稿、サンディエゴ・コミコンを含むファン・イベントなど、いかなる宣伝活動への参加も禁止されるという。プロモーション活動をしない限りイベントへの出席自体は可能のようだが、SAG-AFTRAは俳優に対してコミコンの欠席を求めているとのこと。またストライキの開始後には、予定されていたプレスなどをすべてキャンセルするよう広報担当者に通達しているという。

交渉期限を迎える7月12日(現地時間)以降、日本国内では『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のトム・クルーズ(ほかのキャストも調整中)や、『バービー』のマーゴット・ロビー、アメリカ・フェレーラ、グレタ・ガーウィグ監督の来日イベントが決定している。ストライキの状況によっては、俳優陣の来日はキャンセルになるかもしれない(監督への影響はない)。今後の動きに注視していきたい。

Source: Variety(12), The Wrap

Writer

アバター画像
KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly