『シャザム!』監督、映画ファンが思わず吹き出すブラックジョークのキレがすごい

DC映画『シャザム!~神々の怒り~』のデヴィッド・F・サンドバーグ監督が、全映画ファンがクスリと納得するブラックジョークを放っている。本作の予告編では主人公のヒーロー、シャザムが市街戦を繰り広げた際にビルが破壊される場面があるのだが、そのビルは破壊されてやむなし、というものだ。
そもそもDC映画では、スーパーヒーローたちが街で暴れることの「負の側面」を真正面から描いていた。『マン・オブ・スティール』(2013)のクライマックスではスーパーマンと悪役が市街戦を繰り広げたせいで、罪なき民間人の犠牲が多数発生。続編『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)では、巻き添え被害で自社ビルと大切な社員を失ったブルース・ウェインが怒り、バットマンとしてスーパーマンへ戦いに挑むという流れとなっていた。
『シャザム!〜神々の怒り〜』の予告編でも、同じようにシャザムが市街地で大規模な戦闘を展開。ドラゴンのような巨大モンスターに激突して高層ビルを貫いているが、とあるファンは「この時、民間人はちゃんと避難していたんでしょうか?」と監督に尋ねた。
監督の答えはこうだ。「いいや、でも大丈夫だからご安心ください」。一体どういうことか?監督が添えた画像のビルには、「映画館でスマホを使う人全米協会」とのプレートが貼られている。
No, but don’t worry it’s fine. https://t.co/qMGYJW82bT pic.twitter.com/0JxnarvQm2
— David F. Sandberg (@ponysmasher) January 30, 2023
映画ファンにとって、上映中の劇場内でスマホをいじる輩は、親の仇よりも憎いのである。画面の輝度を最弱にしているからバレないと思っていても、大バレなのだ。隣の席の観客はもちろんのこと、一列後ろの観客、二列後ろの観客、三列後ろの観客、四列、五列、六列、最後列の観客まで、他人のスマホの光がいきなり土足で上がり込んでくるのである。
「エンドロール中なら別にいいだろう」って?エンドロール中は、皆それぞれが、それぞれの形で作品の余韻に浸っているのであって、それを阻害する権利など誰にもないのだ。本当なら上映中のスマホ使用者には“神々の怒り”の雷を落としたいところを、なかなか注意するのもはばかれるので、みんなみんな我慢しているのである。
そういう連中をこのビルに集めて、シャザムの激闘で大破壊してやるのだという、監督のブラックユーモアあふれるジョークがこの画像だ。ビルに貼られたプレートはラフな合成のようなので、もちろんこれは本編に実際に登場するものではないだろう。
2023年3月17日公開の『シャザム!〜神々の怒り〜』を劇場で観るときはもちろん、どんな作品であっても、上映中のスマホ使用はマナー違反だ。