ティモシー・シャラメ、『シザーハンズ』エドワードの息子役で両手にハサミ ─ キム役ウィノナ・ライダーも再演、キャデラックCM

ティム・バートン監督による不朽の名作『シザーハンズ』(1990)が、ジョニー・デップ演じる主人公エドワード…ではなく息子エドガーと共に、約31年の時を越えて帰ってきた。父親と瓜二つのエドガーを、『君の名前で僕を呼んで』(2017)などで知られるティモシー・シャラメが演じている。ぴったり過ぎるキャスティングにファンも胸アツなはず。
このたび公開された映像は、2021年2月7日(米国時間)開催のスポーツイベント「第55回スーパーボウル」のテレビ中継にて放送されたもの。『シザーハンズ』の語り手であるキムを演じたウィノナ・ライダーの、「これはハサミの手を持つ少年の物語」というナレーションから始まる。「あっちじゃないほうのね」。
学校の人気者でチアリーダーだったキムもすっかり大人。本編では語られなかったが、母親となっていたようだ。「エドガー、遅れちゃうよ」とキムが声をかけると、見覚えのあるハサミの手。ひとり息子のエドガーも父エドワードと同じくハサミの手をもって生を受けたらしい。
ハサミの手にはまだまだ不慣れなのか、バスの呼び線を切ってしまったり、友だちから投げられたラグビーボールに「プシュ~」と穴を開けてしまったりと、日常生活に苦労している様子のエドガー。一方で、父親譲りの千切りなど、得意なところも見せている。
ある日、そんなエドガーに目をつぶらせ、庭まで案内したキムは、息子にささやかではないプレゼントを贈る。ハサミのあるエドガーでもラクラクと運転できる自動運転機能付きの電気自動車だ。まさにシザーハンズフリーなプレゼントに、エドガーも思わず息を漏らす。「こうしてエドガーは沈む夕日まで車を走らせていきました。夕食の時間までには帰ってきてますから、たまにね」。映像はこのキムの語りと共に、悠々と街を駆け巡るエドガーの姿が映し出されて終わる。
往年のファンに懐かしさを呼び起こさせる本映像を手がけたのは、脚本家・監督のジュリアン・ウンガノ。エドガー役にはハリウッドで引っ張りだこのティモシー・シャラメが起用された。セリフこそ少ないが、ティモシーはジョニー・デップが演じたエドワードのキャラクター性を、動作や表情によって見事に落とし込んでいる。スーパーボウルに向けた特別企画によって実現した本映像だが、エドガーと母キムの物語の続きをぜひとも見てみたいものだ…。