セガ vs 任天堂、ゲーム業界の覇権争いが米国でドラマ化 ― 『キングコング:髑髏島の巨神』監督が手がける

1990年代、アメリカ。家庭用ゲームのシェア90%以上を誇っていた任天堂に、“ソニック・ザ・ヘッジホッグ”のセガはいかに戦いを挑んだのか。
ゲーム業界の覇権争いと大転換を描いたブレイク・J・ハリスの傑作ノンフィクション作品『セガ vs. 任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争』(上下巻、早川書房刊)が、1シーズン限定のリミテッド・シリーズとして米国でテレビドラマ化されることがわかった。米Deadlineが報じている。
『セガ vs 任天堂』のドラマ化にあたっているのは、『ソーセージ・パーティー』(2016)やドラマ「PREACHER プリーチャー」(2016-)、「The Boys(原題)」などを手がけるセス・ローゲン&エヴァン・ゴールドバーグ。シリーズのパイロット版(第1話)を監督するのは、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)のジョーダン・ヴォート=ロバーツだ。
いまやハリウッドの人気プロデューサーであり、原作で序文を執筆したセス&エヴァンの二人は、『GODZILLA ゴジラ』『パシフィック・リム』シリーズの米レジェンダリー・ピクチャーズのテレビ部門、レジェンダリー・テレビジョンとタッグを組んで企画を進行中。なおレジェンダリーは、任天堂の人気タイトル『ポケットモンスター』を初めて実写化する映画『名探偵ピカチュウ』の製作会社でもある。
かたやジョーダン監督といえば、『キングコング:髑髏島の巨神』公開時に来日した際には日本のアニメやゲームへの愛を熱く語るなど、ポップカルチャーの大ファンとして知られるクリエイターの一人だ(先日も『ゼルダの伝説 時のオカリナ』への感謝をTwitterにて表明していた)。もはや疑いの余地なく、本企画にピッタリの人選といえるだろう。
20 years ago on this holiday weekend I played THE OCARINA OF TIME for the first time. It changed me forever. Thank you @Nintendo & Shigeru Miyamoto. pic.twitter.com/IoyeJbk7RH
— Jordan Vogt-Roberts (@VogtRoberts) 2018年11月24日
またパイロット版の脚本を執筆するのは、Netflixオリジナルシリーズ「アメリカを荒らす者たち」シーズン1(別題「ハノーバー高校落書き事件簿」、2017)のマイク・ロソリオ。フェイク・ドキュメンタリーではなく実話のドラマ化で、いかなる筆力をふるってくれるかに期待が高まる。エグゼクティブ・プロデューサーには、セス&エヴァンとジョーダン監督、マイクのほか、原作者ブレイク・J・ハリスも名を連ねた。
ドラマ版「セガ vs 任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争(邦題未定、原題:Console Wars; Sega, Nintendo and the Battle that Defined a Generation)」の放送時期は未定。日本でも確実に話題を呼ぶ一本となるにちがいない。
Source: Deadline