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DC映画『シャザム!』米国で早くも熱狂の幕開け ─ 批評家からの高評価、プレビュー興収は『アクアマン』超え

シャザム!
「シャザム!」(C) 2019 Warner Bros. Entertainment Inc. SHAZAM! and all related characters and elements are trademarks of and c DC Comics.

DCコミックス原作映画『シャザム!』が、2019年4月5日の米国公開を控えて、本国で盛り上がりを見せはじめた。

かねてより批評家やジャーナリストの間で高い評価を受けていた本作は、大手レビューサイト「Rotten Tomatoes」にて93%フレッシュ(2019年3月25日16時現在)を獲得。現時点で『ワンダーウーマン』(2017)に並ぶほどの高評価とあって、今後の推移にも注目したいところだ。

https://www.rottentomatoes.com/m/shazam スクリーンショット(2019年3月25日16時)

『シャザム!』米国で絶賛集まる

米国の批評家たちが主に注目したのは、『シャザム!』がDC映画ユニバース初めての「コメディ映画路線」を打ち出すことに成功してみせたところだ。The Wrapのアロンソ・デュラルド氏は「『ワンダーウーマン』と『アクアマン』(2018)がザック・スナイダーの厳粛なカラーパレットから抜け出した作品だとすれば、『シャザム!』は一足飛びに原色の世界へと私たちを誘っていく」と記し、Newsdayのラファー・ガズマン氏は「心から明るいスーパーヒーロー映画」AP通信のリンゼイ・バー氏は「思いがけず楽しい、時間とお金の価値がある作品」だとした。

なかでも高く評価されているのは、主人公ビリー・バットソンの“変身後”、シャザムを演じるザッカリー・リーヴァイである。「リーヴァイが登場するたび、鍛え上げられた身体に目を見張り、新たなパワーに驚かされ、映画が盛り上がっていく」と記したのはEntertainment Weeklyのクリス・ナシャワティ氏だ。

シャザム!【仮!】
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

また、The Hollywood Reporterのフランク・シェック氏は「リーヴァイの演技が楽しい。筋肉隆々の肉体に入り込んだバカバカしい思春期を見事に演じている」と絶賛し、Varietyのオーウェン・グリバーマン氏は「笑わせようとするのではなく、とにかく誠実な演技だ」とその魅力を分析している。少年としてのビリーを演じるアッシャー・エンジェル、相棒フレディ役のジャック・ディラン・グレイザーにも好評が集まった。

トム・ハンクス主演『ビッグ』(1988)など、1980年代の映画を思わせる“ファミリー・コメディ”風の作劇と演出に振り切ったのは、『ライト/オフ』(2016)『アナベル 死霊人形の誕生』(2016)のデビッド・F・サンドバーグと、脚本家のヘイリー・ゲイデン。Inverseのエリック・フランシスコ氏は、物語の軸足をきちんと定めることで、「(劇中で)扱える以上の要素を登場させなかった」二人の手さばきを高く評価している。

プレビュー上映、『アクアマン』超えの成績に

『ワンダーウーマン』、『アクアマン』と興行・批評の両面ですぐれた成績を収めてきたDC映画ゆえ、その最新作となる『シャザム!』には観客からも大きな注目が集まっている。米Deadlineによれば、2019年3月23日(米国時間)に米Fandangoが開催したプレビュー上映では、1,200スクリーンにて興行収入330万ドルを記録したとのこと。これは『アクアマン』がプレビュー上映で記録した290万ドルを上回るものだ。

プレビュー上映の成績と、来たる本公開時の成績とが必ずしも相関するとはいえないものの、『アクアマン』が米国興収3億3,400万ドル、全世界累計興収11億4,600万ドルを記録している(米国時間3月21日時点)。ワーナー・ブラザース&DCコミックスにとっても、DC映画を応援してきたファンにとっても、『シャザム!』大ヒットへの期待はふくらむばかりだ。

なお本作は2019年4月5日の米国公開後、オープニングの3日間で国内4,500万ドルを記録すると予想されている。

映画『シャザム!』は2019年4月19日(金)全国ロードショー。日本でも盛り上がりに期待…!

監督インタビュー、必読ですよ…!

『シャザム!』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/shazam-movie/

Source: Deadline, Rotten Tomatoes, The Wrap, AP, Newsday, THR, VarietyInverse

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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