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【ネタバレ】『シャザム!』ドクター・シヴァナの物語、撮影中に大幅変更されていた ─ 未公開シーンも一部判明

シャザム!
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

DCコミックス原作映画『シャザム!』は、少年ビリー・バットソンが魔法の言葉を唱えることで、怪力や高速移動、稲妻を操る能力などを持つ“最強のヒーロー”に変身する物語。身体はオトナだが中身はコドモのスーパーヒーローとあって、「アメコミ映画史上最も笑える」と日本でも話題の一本だ。

そんな本作を引き締めるのが、『キングスマン』シリーズなどで知られるマーク・ストロングが演じる悪役ドクター・シヴァナの存在である。彼が恐ろしい存在感でビリーを追い込むからこそ、作品の特長である「笑い」が浮き立ってくるのだ。実は、そんなシヴァナの物語は、製作の途中で大幅に変更されていたという。

この記事には、映画『シャザム!』のネタバレが含まれています。

シャザム!
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

会議室の恐怖シーン、追加撮影だった

『シャザム!』は1974年、ドクター・シヴァナことサデウス・シヴァナの幼少期から幕を開ける。父親や兄に疎まれていたサデウスは、2人とともに車で移動している途中、突如としてロック・オブ・エタニティに送られた。そこでサデウスは魔術師と出会ったが、彼は後継者にふさわしくないと考えられ、すぐに元の世界へと戻されてしまう。車中で混乱するサデウスを父と兄がなおも厄介者扱いするうち、3人の乗った車は事故を起こしてしまった。幸い3人の命は助かるも、父は重傷を負い、兄はサデウスが事故の原因だと考えるようになる。

家族との関係をうまく築けなかったシヴァナは、自らの力でロック・オブ・エタニティを再訪し、「七つの大罪」を操る力を手にしたあと、父の経営するシヴァナ・インダストリーズを訪れた。社員たちの会議に乱入したシヴァナは、積年の怒りを爆発させ、兄をビルの窓から投げ落とすと、「七つの大罪」に社員たちを襲わせ、父の命を奪うのだ。

シャザム!
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

『シャザム!』で編集を担当したミシェル・オーラー氏は、米CinemaBlendの取材にて、ドクター・シヴァナによる会議室襲撃シーンが本来は予定されていなかったことを明らかにしている。

(会議室のシーンは)後から追加されたものです。もともと、シヴァナと家族の葛藤はまったく違う形でした。(当初は)シヴァナの屋敷でクリスマスパーティーが行われている場面だったんです。けれども、彼と家族の関係は全体的に考え直されました。ですから、あの場面は追加撮影されたものなんですよ。」

会議室に現れたサデウスが兄を殺し、「七つの大罪」が逃げ惑う社員たちを次々と手にかける…。このシーンは、苦しむ人々のシルエットがパネルに叩きつけられる演出などをはじめ、『ライト/オフ』(2016)『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)などホラー映画をルーツとするデビッド・F・サンドバーグ監督の演出手腕が冴えわたる場面だ。しかし初期の構想では、同じような殺戮の数々がクリスマスパーティーのさなかに起こっていたとみられる。そのシーンは実際に撮影され、編集も完了していたそうだ。




未公開シーンと編集秘話

ミシェル氏によれば、『シャザム!』では編集段階で撮影した映像を大幅に削除していたようで、「未公開シーンは20~24分あると思います」とのこと。そのうちのひとつに、少年ビリーが家を抜け出そうとした際、義理の姉メアリーと出会う場面があるという。「とても感動的なシーンだったんですが、映画の序盤だったので、気に入ったものを全部入れるわけにはいかなかったんです」。これら未公開シーンがブルーレイ&DVDに収録される可能性について、ミシェル氏は「きっと入ると信じています」とも述べた。

しかしデヴィッド監督は、「劇場版こそがディレクターズカット」だとTwitterで明言。削除したシーンのほとんどは、公開版に含まれているシーンの別バージョンだとしている。たとえばマーク演じる大人のサデウスが登場するシーンについては、当初は白い無菌室のような空間で撮影したものの、「ロイ・アンダーソン(監督)風にするのは間違いだった」として再撮影を望んだのだとか。確かにパーティーで殺戮が起こるというアイデアも、単純な「削除シーン」ではなく「別バージョン」というべきものだろう。

ところでミシェル氏いわく、『シャザム!』の編集作業で最も形が変わったのは、クライマックスの遊園地から街中でのバトル・シークエンスだったとか。シャザムとシヴァナが対決するうえ、オトナのヒーローたちと「七つの大罪」も乱戦を繰り広げるという複雑さは、まさに編集者泣かせだったようだ。

「とても多くの要素が同時に動いているので、それらの正しい扱い方を見つけなくてはいけませんでした。オトナになった家族たちを登場させ、きちんと出番を与えながら、シヴァナとシャザムも見せる。ワンシーンどころか、ラストの戦闘はまるごと大きく変わりましたね。一番難しかったと思います。キャラクターのバランスを取りたいですし、何が起こっていて、彼らがどこにいるのかも描きたい。面白さを維持しながら、物語も転がし続けるわけです。」

映画『シャザム!』は2019年4月19日(金)より全国公開中

『シャザム!』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/shazam-movie/

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Sources: CB(1, 2, 3

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条として、海外の映画・ドラマを中心に執筆しています。日本国内の映画やアニメーションも大好きです。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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