Menu
(0)

Search

「SHOGUN」は「戦国版ゲーム・オブ・スローンズ」よりむしろ「ハウス・オブ・カード」「メディア王」に近いと監督

SHOGUN 将軍
© 2024 Disney and its related entities

2024年2月27日よりディズニープラス「スター」にて配信開始となった、戦国スペクタクルドラマ「SHOGUN 将軍」。その圧倒的スケールから「戦国時代版ゲーム・オブ・スローンズ」と謳われることが多いが、最初の2話を監督したジョナサン・ヴァン・トゥルレケンは、別の人気シリーズを本作の比較対象と捉えているようだ。

「SHOGUN 将軍」は、ジェイムズ・クラベルによる1975年のベストセラー小説「SHOGUN」を、真田広之プロデュースのもと新たに映像化した戦国ドラマ。徳川家康など、歴史上の人物や出来事にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜の日本を舞台に、“SHOGUN”の座を懸けた、乱世を生き抜く者たちの陰謀と策略が描かれる。

「SHOGUN 将軍」詳しい解説はコチラ

Deadlineによると、監督は本作が「ゲーム・オブ・スローンズ」のような「叙事詩であり、スペクタクル」であることを認めた上で、よりよい比較対象として、同じくHBOの人気ドラマ「メディア王~華麗なる一族~ 」(2018-2023)と、Netflixシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」(2013-2018)を挙げている。米番組Todayでこう語ったという。

「この作品はキャラクターピースであり、陰謀を描いた物語です。暴力がどこからともなく起きる危険な世界ですが、真の危険は策略にあります。会話は何よりも危険なものです。(『ゲーム・オブ・スローンズ』よりも)『メディア王~華麗なる一族~ 』や『ハウス・オブ・カード 野望の階段』の方が、良い比較対象でしょう。

「ゲーム・オブ・スローンズ」は、“鉄の玉座”を巡る熾烈な覇権争いを描いたダークファンタジーだ。作中では過激な暴力、陰謀や策略が描かれるため、壮大なスケールという点以外にも、本作との共通点はあるといえよう。しかし作品のメインテーマは異なる、と監督は考えているようだ。

「本作は2つの文化が出会い、お互いの中に自分自身を見るという物語なので、日本側と協力の上、製作しました。視聴者のレベルや我々が伝えたいストーリーという点で、(西洋のまなざしを)はるかに超えています。私たちが本当に伝えたいのは、政治的陰謀、収監、罠に関する物語なのです。

監督が例に挙げた「メディア王」(別名「キング・オブ・メディア」「サクセッション」)は、巨大メディア企業の経営者一族による骨肉の後継者争いを描いた人間ドラマだ。裏切りや策略を繰り広げるキャラクターたちの会話劇は見もので、まさに「会話は何より危険」と思わせる展開も登場する。

一方の「ハウス・オブ・カード」は、ケビン・スペイシー演じるフランク・アンダーウッドが主人公の政治サスペンスドラマ。彼とその妻が、欲望や陰謀に巻き込まれながら、米政界で権力闘争を繰り広げる姿が描かれる。

「SHOGUN 将軍」が伝えたいメッセージを念頭に置くと、確かに両作品と共通する要素は多い。「ゲーム・オブ・スローンズ」はファンタジー要素も強いため、より現実的かつテーマの近い「メディア王」や「ハウス・オブ・カード」の方が、本作の比較対象としてしっくりくるのかもしれない。

「SHOGUN 将軍」はディズニープラスの「スター」で独占配信中。

「SHOGUN 将軍」詳しい解説はコチラ

Source:Deadline

Writer

アバター画像
KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly